無免許事故(むめんきょじこ)とは、運転免許証を取得していない、あるいは有効期限の切れた免許証で自動車を運転し、交通事故を起こすことをさします。
ニュースや新聞でよく、交通事故を起こした加害者が無免許運転をしていたと報じられることがあります。もちろん、交通事故そのものは軽くない罪でありますが、これが無免許事故になると、より深刻な罪として見なされてしまいます。
特に無免許運転における加害者が未成年であるケースも多く、責任の問われ方も左右されます。年代層別における無免許事故の割合を参考までに確認しますと、19歳以下は80歳以上に次ぐ多さであることが分かります。
無免許での重大事故発生において、全体のおよそ3割が未成年者になっております。
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また、無免許事故による被害者や加害者自身の補償についても通常の事故と比較して、取り扱われ方が変わりますので注意が必要です。
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無免許事故における要点は多く、被害者側が知っておくべきことはあります。 加害者側の免許有無に関わらず被害者側には保険が適用されることや、加害者が未成年者である場合の示談交渉について、予め把握しておくべきです。
更には無免許で運転していた車の同乗者にも責任が問われますので、補償や罰則処分について一通り知っておく必要があるでしょう。
無免許事故の被害に逢った場合の補償
最初に、無免許事故に遭ってしまった場合の補償について確認していきましょう。無免許運転の車にぶつけられたことで怪我をして、自分の車を壊されてしまった場合、もしかして保険は適用されないのではと心配に思う人もいるかもしれませんが、被害者救済を考慮した規則がありますのでご安心ください。
相手側への損害賠償は無免許でも保険は適用される
加害者側が無免許でも、自賠責保険と対人賠償保険は有効です。被害者側の所有物となる自動車や家屋なども壊された場合、対物賠償保険が適用されることになっています。保険金により被害者側の救済はなされますが、一方で被害者側の損害は違う扱いになります。
無免許運転をした自分自身が受けた損害は保険適用外
加害者側は無免許の過失がありますので、例えば、人身傷害補償保険や搭乗者傷害保険、加えて自損事故保険などは一通り認められず、加害者側への保険金は支給されません。
同様に、車両保険の適用も不可でありますので、車の修理代を任意保険で賄うこともできなくなってしまいます。このとおり、加害者が無免許であっても被害者には損害賠償を請求する権利を持っていますので、正当性を訴えて対応するべきでしょう。