
本作は冤罪で奈落に追放されたゴミ場荒らしの少年・ルドが、下界で個性的な仲間たちと出会い、ゴミから生まれた怪物・斑獣を倒す過程で世界の核心に迫っていく物語です。
今回は今後人気急上昇間違いなしの『ガチアクタ』をレビューしていきます。
『ガチアクタ』の簡単なあらすじ&登場人物紹介
主人公の少年・ルドはゴミ場荒らしを生業にする貧しい少年。彼は犯罪者を父に持ち、卑しい族民(犯罪者の子孫)として蔑まれていました。
ルドが暮らす世界は貧富の差が激しく、一般市民が豊かな生活を謳歌する一方で、ルドたち族民は不潔なスラム街に押し込まれています。しかしルドは心優しい幼馴染の少女・チワや育ての親・レグトに囲まれ、逞しく生きていました。
そんなある日、レグトが何者かに殺害される事件が発生。必死の弁明も聞き入れられず養父殺しの冤罪を着せられたルドは、奈落と呼ばれる巨大な穴に廃棄されてしまいました。
ルドが落ちた先は下界と呼ばれる場所。
そこはゴミから生まれる怪物・斑獣が闊歩する危険地帯で、ルドが元いた世界が天上界と呼ばれているのが発覚します。
広告の後にも続きます
斑獣を倒して稼ぐ掃除屋の青年・エンジンに拾われたルドは、さらなる過酷な真実を突き付けられるのでした。
著者[“裏那 圭”, “晏童 秀吉”] 出版日
大久保篤のエッセンスを受け継ぐスタイリッシュな画風
『ガチアクタ』は週刊少年マガジンで2022年より連載スタートし単行本は既刊二巻。作者の裏那圭およびグラフィックデザイナーの晏童秀吉が、分業体制で制作している事でも話題を呼びました。
次にくるマンガ大賞2022においてGlobal特別賞を獲得、本選でも13位に入りました。
裏那圭は大久保篤のアシスタントを長く務めた経験上、師のスタイリッシュなセンスを強く受け継いでいます。
キャラクターの造形が似ているのは言うまでもなく、ダイナミックな構図やスタイリッシュなアクション、スチームパンクな世界観や登場人物たちのシュールな掛け合いにも既視感を覚えました。
しかもただ似ているだけではなく、際立ったオリジナリティーを獲得しているのに注目。
2022年10月17日