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東出昌大&三浦貴大がW主演!世界を揺るがした事件を描く『Winny』2023年3月公開決定

MOVIE WALKER PRESS

ブロックチェーン技術の先駆けと言われた革新的なものでありながら、2000年代に大きな社会問題となったファイル共有ソフト「Winny」を開発した金子勇と、彼とともに権力やメディアと戦った弁護士の壇俊光を描く映画『Winny』が2023年3月に全国公開することが決定。このたびティザービジュアルが解禁され、東出昌大と三浦貴大がダブル主演を務めることが発表された。

2002年、簡単にファイルを共有できる革新的なソフト「Winny」を開発し「2ちゃんねる」に公開した開発者の金子勇。瞬く間にシェアを伸ばしていく一方で、大量の映画やゲーム、音楽などが違法アップロードされ次第に社会問題へと発展していく。次々と違法コピーした者たちが逮捕されていくなか、金子も幇助の容疑で逮捕されてしまう。金子の逮捕を受け、サイバー犯罪に詳しい弁護士の壇俊光は弁護団を結成。逮捕の不当性を主張するも、第一審で有罪判決が下されてしまい…。

「Winny」開発者の金子勇役を演じるのは、『天上の花』(2022年冬公開)や『とべない風船』(2023年公開)などが控える東出。金子を演じるために18キロ増量し、弁護士と模擬裁判を実施するなど徹底した役作りを行い撮影に臨んだという。また弁護士の壇俊光役を演じるのは『流浪の月』(22)や『キングダム2 遙かなる大地へ』(22)など話題作への出演が相次ぐ三浦貴大。『ぜんぶ、ボクのせい』(公開中)で商業デビューを果たした新鋭、松本優作監督がメガホンをとる。

解禁されたティザービジュアルには、暗闇のなかでパソコンに向き合う主人公の金子の姿が写しだされている。当時世界を揺るがした、ネット史上最大の事件がどのように描かれていくのか。続報に注目しながら公開を待ちたい。

■<コメント>

●東出昌大(金子勇役)

「夭折の天才プログラマー金子勇。生前の彼を知る方で、彼の人間性を悪く言う人は誰一人いませんでした。恨言を言わず、他人を罵る言葉を持ち合わせていなかったそうです。彼は子どものように、あるいは求道者のように、ただただプログラミングと言う名の宇宙に没入し、地平面のさらに奥にあるかもしれない地点を目指したのだと思います。無謀にも金子勇さんになろうと役作りの準備をするにあたり、壇先生やご家族の皆様、多くの弁護士の先生方に多大なるご協力をいただきました。改めて御礼申し上げます。金子勇の生きた証を、劇場でご覧いただけましたら幸いです」

●三浦貴大(壇俊光役)

「私自身、当時関心を持っていた出来事でした。報道では知ることのなかった、金子さんの人間性、当時のやりとり。そのひとつひとつに、引き込まれる脚本でした。実際の出来事を、物語として演じるというのは大変難しいことです。壇さんの思いを大切にしながら、ある意味、役者として客観性を保つことも大切にし、法廷のシーンなどは、壇さんにお話を聞きつつ、できる限りリアルなものにしていきました。

現場では、東出さんは役柄への集中力がすばらしく、壇さんからもお墨付きをもらうほどの金子さんを作り上げていました。松本監督は、最後まで粘り強く、ワンシーンずつ少しでも良くしようという情熱にあふれた方でした。Winnyの件を知っている方も、まったく知らなかった方もいると思います。この映画は、様々な目線で見る事ができる作品です。それぞれの目線で楽しんでいただければうれしいです」

●松本優作(監督)
「金子勇さんは、現代のインターネット文化の対抗軸となるネットワークを、いまから20年近く前に世界で初めて実現させていました。それは中央サーバーに頼らずとも、個人個人で助け合い生きて行く、夢のネットワーク世界です。しかし2004年の逮捕を機に、Winnyの開発は幕を閉じました。Winnyの裁判をしている最中にも、アメリカからYouTubeやiTunesなどの新しいサービスが生まれています。

もし金子さんが逮捕されなかったら、もしまだ生きていたら、いまの日本は大きく変わっていたかもしれません。悔しいのは、彼のような天才が、裁判の7年によって、文字通りその未来を奪われてしまったことです。映画という文化は、ある時代のなかで、埋もれてしまった場所に光を当てることだと思います。いまだ世間にさらされていない金子勇という天才技術者と、彼を支え、ともに戦った壇さん始め弁護団の皆様が生きた時間に、私は光を当てたい。この映画が、わたしたち人間が、より自由に、平等に生きてゆくための試金石となることを願って」

●古橋智史(企画)

「この映画を企画し、CAMPFIRE映画祭でグランプリを獲ったのはいまからもう5年前になります。当時“出る杭が打たれない社会を”というテーマで、日本のテクノロジー発展に寄与したいという思いがありました。あれから5年、映画のテーマにもなるP2P技術はブロックチェーンと、Web3として進化を遂げています。残念ながら、まだ日本がテクノロジーで席巻するまでには至っていません。

しかし、映画製作のなかで気づいたことは“出る杭を”以上に、“金子勇さんや、裁判をサポートした人たちの生き様を少しでも世の中に残したい”という思いが強くなったということです。挑戦しているすべての人にこの映画をご覧いただきたいと思っています」

文/久保田 和馬
 
   

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