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楽天OP 選手支えるヨネックスストリンギングチーム

テニス365


玉川裕康氏
画像提供:tennis365.net

3日から9日にかけて開催されている男子テニスの楽天ジャパンオープンテニス チャンピオンシップス2022(日本 /東京、ハード、ATP500)で、出場選手のオフィシャルストリンガーを務めるヨネックスのストリンギングチームに所属している玉川裕康氏にtennis365.netが取材を行い、選手からのリクエストやチームとしての活動など話しを伺った。

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ヨネックスのストリンガーチームにはテニス部門のみで世界600名以上が在籍し、日本では約280名、海外では約330名が活動している。オフィシャルチームは2002年から活動を開始した。

オフィシャルチームは2008年の北京オリンピック・パラリンピック、2012年のロンドンオリンピック・パラリンピック、同年の女子テニス東レ パン パシフィック オープンテニス(日本/東京、ハード、WTA500)などから国際大会に参加し、2014年からは新型コロナウイルスの影響で中止となった2020・2021年を除き楽天ジャパンオープンテニス チャンピオンシップス2022で公式ストリンガーを務めている。

玉川氏は2002年の活動初期からチームに所属。2008年の北京オリンピックと2012年のロンドンオリンピック、そしてリオオリンピックでは錦織圭の担当ストリンガーを務めたほか、昨年の東京オリンピックでも錦織のストリンギングを担当してきた。

そのほかでは通算6大会にわたり全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)でもストリンガーを務め、錦織や大坂なおみを担当した。今大会は西岡良仁、国枝慎吾、F・ティアフォー(アメリカ)を担当している。



【玉川裕康氏インタビュー】
Q.ヨネックスのオフィシャルストリンガーになった経緯とチームとしての転機
「オフィシャルストリングサービスは1つの大会に1つで、1つのメーカーが権利を取って、ストリンガーを集めてやるんですけど、ヨネックスとはその前からの付き合いがあって、自分の起用に繋がった経緯があります。ヨネックスのストリンギングチームとしての転機は2008年のオリンピックかなと、そこから海外やATP・WTAクラスの大きな大会のストリンギングサービスを始めたので、ヨネックスのストリンガーとしてはもうちょっと前からにはなるんですけど、このクラスを担当し始めたのはこの辺からですね」

Q.楽天ジャパンオープンテニス チャンピオンシップス2022について
「3人体制でやっていて、今大会は通して400~450本くらいかなと。500には届かないかな。1番忙しいのは1回戦2回戦とかではなかったです。(理由として)前の週に韓国の大会があって、そこに出ている選手と今回の出場選手が被っているんですよね。そうすると、決勝終わって月曜に移動して火曜、とかになると1回戦が水曜までずれ込んでいるのでバラつきがあります。なので水曜に来て張り替えてすぐ試合とか、今回は平均的に月火水とか日月火で(1日)60本くらいかなと。だからスケジュールにもよります。前の週に大会がなかったり選手が被ってなかったりすると、シード選手も前々から入ってきてずっと選手が多いってことになります」

「今回は西岡選手も入ってくるのが遅くなりました。火曜日に来て練習で2本出して、その次はもう試合でした。そんなに激しくテンションを変える選手ではないので『これでいける』ってなったらあとは一緒ですね」

Q.天候などのコンディションでリクエストの変更は?
「選手によりますが、今大会に来ている選手はそこまで神経質な方はそんなにいないです。最初にテンションを決めるときにリクエスト出す選手はいたりするんですけど、これは選手の性格によりますね。いつでもコレっていう人とか。例えば(キャスパー)ルード選手はいつでもどこでも同じテンションで、基本的には同じですね。いつでも『あ、このテンションだな』と。テンションが動かない選手というのは同じものを望んで、プレーがうまくいけばそのままと。逆にプレーがうまくいかなくてもそこに合わせていく。慣れていく選手がいますね。ボールも違ったり天候も違ったりすると選手もそこに合わせようとするんですよ。その段階でテンションを気にするという人も限られた選手ではいますね」

Q.1日何本のガット張り替えを行うのか
「1日、マックスでも40本くらいなんですよ。朝7時から夜11時までとしても朝からずっと張り続けて、じゃあ1時間で3本として40本だと13時間くらい張り続けなくちゃいけないと。なかなかそこまでいくことはないんですけど、全豪なんかではそれだけやっても次の日に残っちゃうくらいです。なのでマックスでそのくらい。今回(楽天OP)だと1日20~25本が1番多い日ですね。1人でそのくらいだと3人で70本くらいです。それがATP500の忙しい日の平均的な感じだと思います。これがATP1000とかだとまた規模変わりますが。一般の方が聞いてびっくりする感じではないですね(笑)」

「でも、その張り替えの作業を試合が始まる前から試合が終わるまでの時間にやらなくちゃいけないと。逆に何もない時間もあるんですけど、明日のスケジュールが出たりするとまたドッときたりします」

Q.試合中にくる選手からのリクエストについて
「オンコート(試合中)にバンってくると。そうすると3ゲーム空いて、そのタイミングで入れられるかな、となります。それまでに頑張ろうとなると集中力上げたり。もう少しで終わっちゃうってなると『急げっ』ってなりながらやったり。焦ることはないですね。焦っても良いことないんでそこは経験が埋めてくれます」

「(例えば)ファーストセット終わりました、と。シード選手がセットを落としたとすると、そういうときにポンと出す人もいます。逆のときもあって、競って競って格上の選手が1セット取りましたと。そういうときにまたポンと出てくるんですよ。大体それはファイナル用です。もしファイナルになったときに使うよっていうのもあります。そういうときに僕らが焦ることはないです。うまくいかないから張り替えを出してくるっていうのはよっぽどですね。そういう選手はほぼいないですね。試合前にそうならないように備えているので」

Q.今日(取材日6日)はティアフォー選手の2回戦が11時から。ストレート勝ちしましたが、こういう日のスケジュールについて
「5本用意しといて、試合直前10時55分に関係者が持ってきて1本張ってコートに運んできてと。でも、結局そのラケットは使われないと思うんですよ。最終的に最後競ったら使うかもな、くらいな感じですね。(スケジュールとしては)昨日(5日)、今日の予定が出たときに持ってくるので、5本出して夜に張る。それを朝渡して、これで終わりなのかなと思っていたら、試合直前に持ってきたっていう感じですね」



Q.いまのストリングのトレンド
「ポリエステルはみんなに定着しているんで、変わらずですね。傾向は数年前から変わっていないです。数年前の時点でテンションが少し下がってきているというのはあったんですけど、それは変わらない傾向としてありますね。ただ、今も下がり続けているかというとそうではなくて。選択肢のバリエーションは凄く増えてはいます」

Q.玉川氏が最も大変だった大会について
「去年のオリンピックは大変でしたね。本数が多いのがやっぱり僕らにとって大変で、さばけるかさばけないかと。想像していたよりも多いとなると、ストリンガーが10人用意されていてもそれが1日でこなせるキャパシティーを超えているとか。オリンピックのときはマックス11人だったんですけど、最初の方が8人くらいで、1番忙しいときが8人だったんです。もう2人いれば少しは楽になってはいたんですけどね」

「理由としてはコロナ禍というのもあって、普段男子のトップ選手はプライベートストリンガーがいたりするんですけど、そういう選手もみんなオフィシャルを利用してってなって。となると本数と時間が合わないと。3日間くらいは夜11時を超えてましたね。1日くらいはどの大会も忙しいときはあって、そういうときは準備はしています。1番忙しいのは本戦前日ですね。全豪もそうです。1回戦のために準備しなくちゃいけないのがあって。ただ、大きい大会は1回戦が2日に分かれているんで本戦前日と本戦初日が忙しいですね」

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