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ザ・リーサルウェポンズ、上坂すみれや眉村ちあきらゲストと迎えた大団円 “地元愛”に溢れた中野サンプラザ公演

Real Sound

ザ・リーサルウェポンズ(写真=片岡光正/kimi)

 ザ・リーサルウェポンズのワンマンライブ『大コンバンワンマン ~オレたち中野を大事にするぜ!地元のライブはハンパねぇ~』が、9月30日に東京・中野サンプラザにて行われた。

(関連:【写真あり】ザ・リーサルウェポンズ、中野ワンマンレポ

 中野区で結成し、80年代カルチャーをモチーフにした楽曲で人気を集めるザ・リーサルウェポンズ。ライブは、彼らが結成地の都立家政駅から中野区内を巡る映像で幕を開けた。映像のラストで2人が会場の中野サンプラザに辿り着くと、場内にインスト曲「20001年宇宙の旅」が流れ、ステージ後方に東京の夜景を模した映像が現れる。まるで観客を異世界へと誘うようだ。

 スピーカーから鳴り響く“アニキコール”と共にサイボーグジョー(Vo)とアイキッド(Gt)が登場し、「80年代アクションスター」を披露すると1曲目にもかかわらず会場のテンションは一気にヒートアップ。サイボーグジョーの熱い歌声にあわせて、拳を高くつきあげたり、グッズのメガホンを叩いたりと、誰もが頭を空っぽにして楽しんでいるのがわかる。続く「ポンズのテーマ」では歌詞の〈ザ・リーサルウェポンズ〉にあわせて、両手の親指と人差し指をくっつけて作る“ポンズポーズ”が会場中に広がっていた。

 MCで「やっとサンプラザに来ましたね! 先生!」と喜びを見せていたサイボーグジョー。結成当初は阿佐ヶ谷にある50人規模のライブハウスでライブをしていたという。会場に訪れた2,000人の観客を前にして、「40倍だ!」とアイキッドも嬉しそうに声を弾ませていた。2022年夏は『JOIN ALIVE 2022』や『イナズマロック フェス 2022』など全国各地の大型フェスにも出演していた2人。彼らにとってこの日のワンマンは、凱旋公演の意味も含まれていたのだろう。

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 「中野で美味しいもの食べて行ってくださいね!」と告げた後、「食べ物をリスペクトする歌」としてスーパーでの実体験を描いたという「半額タイムセール」を披露。その後は「Super Cub is No.1」、「プータロー」とインディーズ時代にリリースされた楽曲が続いた。

 中盤では、事前告知されていたゲストの1人、眉村ちあきが殺陣を披露しながら登場。9月28日にCDリリースされたばかりのコラボ曲「サムライディスコ feat.眉村ちあき」を伸びやかに歌い上げた。直前のMCで、眉村がMVの撮影時に誤って小道具の刃物でアイキッドを刺しそうになったことを話していたが、演奏中でもそのシーンを再現するかのように眉村がアイキッドにとびかかるフリを見せる場面も。ゲストの登場により、お祭りムードはさらに高まっていく。

 驚いたことに、本公演のゲストは予告されたものだけではなかった。三三七拍子で盛り上げる「東海道中膝栗毛」、叙情的なメロディにコロナ禍への想いをのせた「雨あがる」、映画『トップガン マーヴェリック』の応援ソングとして非公式ながらも話題となった「デンジャーゾーン」と続いた後、ステージに登場したのはなんと中野区長の酒井直人氏。アイキッドは会場に来る前のバスで一緒になったそうで、「挨拶をしたかったけれど(ヘルメットをかぶっていないから)誰だか分からないだろうと思ってできなかった」というエピソードで会場の笑いを誘う。その後は「中野に捧げる曲」として、本公演のサブタイトルの由来にもなっている「特攻!成人式」を披露。歌詞の〈中間〉は〈中野〉に変えて歌われ、中野区への熱いリスペクトが感じられた。

 楽曲テーマの“猫(タマ)”にかけて“おたま”を持って現れたのは、事前告知されていたもう1人のゲストの上坂すみれ。すぐにコラボ曲「ねこねこヘヴン feat.上坂すみれ」の披露に移るかと思いきや、さらにシークレットゲストとして同曲の作曲・編曲を務めたShinnosuke (ex.SOUL’d OUT)が登場。客席のあちらこちらに視線を向けながら高らかに歌い上げる上坂、華麗にショルダーキーボードを奏でるShinnosukeを含めた4人での演奏は、なんとも嬉しいサプライズだ。Shinnosukeは続いて演奏された「マハラジャナイト」にも参加。ミラーボールが美しく彩る中で、会場は幸福感に包まれていた。

 アンコールではゲーム『ストリートファイターII』をオマージュした「昇龍拳が出ない」、ライブ定番曲である「きみはマザーファッカー」の2曲を演奏。「きみはマザーファッカー」は、コロナ禍以前のライブでは観客をステージに上げる演出も行われていた楽曲。今回は観客を呼べない代わりに、ゲストメンバーがステージに勢ぞろいしての大団円となった。

 本公演を通して印象深かったのは、ほとんどの楽曲でバックのスクリーンに歌詞が映し出されていたこと。加えて、サイボーグジョーの歌唱パートが白文字、合いの手部分が赤字と丁寧に色分けまでされていた。そのため、仮に曲を知らなくても、どのタイミングで盛り上がればいいのかが一目で分かるようになっていたのだ。終始会場に生まれていた一体感は、このような演出の工夫があってのことだろう。ザ・リーサルウェポンズの楽曲には、ほぼすべてと言っていいほどコール&レスポンスが含まれている。今回は観客が声を出せないルール上、合いの手では歓声を模した音声が流されていたが、2,000人の歓声だったらどんなに凄まじい光景が生まれていただろうか。アンコールでは2023年の全国5都市ツアーと東京・Zepp Shinjukuでのライブ開催が発表された。次はぜひ、生の歓声を含めたライブが観たい。(かなざわまゆ)

 
   

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