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浦和Lの俊英DF石川璃音、「最高で最強のセンターバック」への第一歩

SOCCER DIGEST Web

 10月1日、三菱重工浦和レッズレディースと日テレ・東京ヴェルディベレーザで争われたWEリーグカップ決勝。90分を終えて3-3で決着つかず、PK戦へ。浦和4人目のキッカー、清家貴子が蹴りこみ、優勝を決めた瞬間、真っ先に駆け寄ったのが、DF石川璃音だった。

 公式戦出場2試合目にしてのタイトル獲得に、「先輩たちに感謝したい」と話すとともに、「仕事ができずに悔しい」と反省も語った。

 この夏から秋にかけ、石川は充実感と悔しさをかみしめてきた。

 石川は昨季、JFAアカデミー福島から浦和Lに加入。長身を活かしたパワフルかつ繊細な守備が特長。プレーと明るい性格でチームメイトの信頼を得たが、日本女子代表に名を連ねる南萌華、高橋はなの壁は高く、出場はゼロ。ベンチ入りはわずか1試合となった。

 そのなかで訪れた今年8月、コスタリカで開催されたU-20女子ワールドカップ。守備の要として決勝までの6試合、石川は先発フル出場を果たした。

 しかし決勝のスペイン戦(1-3)では、ロングフィードの対応の遅れ、PK献上など3失点に関与。準優勝の達成感とともに、世界との差を感じた。

 さらに大会の壮絶さを物語るように、帰国後、筋肉のハリが取れず、コンディションは上がらないまま、別調整が続いた。

 その石川が満を持して、初先発を飾ったのが、9月25日に行なわれたWEリーグカップ6節のちふれAS埼玉エルフェン戦(2-0)。対人の強さ、空中戦、フィードで片鱗を見せた。危ういシーンは高橋との連係で回避した。

 また1-0で迎えた27分、コーナーキックの場面。猶本光の放ったボールを頭で叩き込み、追加点をゲット。攻守で貢献した。
 
 石川は「(出身地の)秋田から家族が観に来てくれてのデビュー戦だったので嬉しかった。今までお世話になったコーチたちのおかげでデビューできたので感謝したい」と満面の笑み。

 この活躍に楠瀬直木監督は「実力を出してくれた」と話す一方、「遠慮せず、自分からパスが出せるようになってほしい」「プレーで信頼感を得てほしい」と期待を込めた。

 今季、浦和Lの課題の1つに、今年7月にセリエAのASローマへの完全移籍が発表された南の穴をどう埋めるか、がある。

「昨年は応援するだけだった。でも今年はスタメンを狙いたい」と石川は名乗りを挙げたが、高橋を含め、長嶋玲奈、河合野乃子、髙橋美紀、復帰が待たれる長船加奈との競争を勝ちぬかなければならない。

 その石川について、南はこう評した。

「ポテンシャルを持った選手で身体が強く、スピードがある良い選手。U‐20女子ワールドカップでも大きな選手を相手にもビビらず、やってくれるだろうなと期待したし、自信を持ってプレーしてくれた」と目を細めた。

 これに応えるように、石川はU-20女子W杯の準優勝報告会でこう宣言した。

「最高で最強のセンターバック・璃音と呼ばれるようになりたい」

 浦和LのCBの系譜は、熊谷紗希(現バイエルン)から南萌華へ。そして南から受け継ぐべく、石川璃音はその一歩を力強く踏み出した。

取材・文●佐藤亮太(レッズプレス!!)

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