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かすみ草とステラ[ライブレポート]舞台劇とパフォーマンスを組み合わせ“大青春”を届けた過去最大規模ワンマン

Pop’n’Roll

かすみ草とステラが、10月3日(月)にSpotify O-EASTにて<かすみ草とステラ過去最大規模ワンマン~かすてら大青春祭~>を開催した。本記事では、オフィシャルレポートをお届けする。

【画像はこちら】

撮影:真島洸
取材・文:長澤智典

かすみ草とステラがライブ活動を始めたのが、2021年6月6日のこと。2022年2月には、初めてのワンマン公演を横浜YTJホールで開催。同年6月25日には、下北沢Shangri-Laを舞台にデビュー1周年ワンマンライブを行ない、会場を満員に。1年間で大きな飛躍した姿を見せてくれた。それからたった3ヵ月強となる10月3日、この日も、場内には後ろまで人がぎっしり。折しも、翌日10月4日(水)には1stアルバム『SWEETS AND POP 1』を発売。同作品のリリースも兼ねた形で、かすみ草とステラが主催する学園祭のような<大青春祭>が催された。

会場の入り口に設置した、たくさんのバルーンを模した大きなアーチ。そこをくぐったところから、この日のイベントが始まっていた。会場へ向かう階段にも、メンバーのパネル写真を飾るなどいろんな装飾が施されれば、3階フロアには、メンバーの描いた絵やメンバーの等身大パネル、手作りの屋台が設置されており、まさにそこは学園祭と呼ぶに相応しい場。訪れた人たちも、この空間にいる間、心は制服男子・制服女子に戻り、この祭の実行委員となったかすみ草とステラの登場を心待ちにしていた。

<かすみ草とステラ過去最大規模ワンマン~かすてら大青春祭~>Spotify O-EAST(2022年10月3日)

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この日のライブは、6人が演じる物語へ沿うように、舞台劇とパフォーマンスを組み合わせた形で進んでいく。

チャイムの音が鳴り響き、背景に設置した巨大なスクリーンに映し出されたのは“大青春祭”を5日後に控えたメンバーたちの姿。メンバーが“大青春祭”への想いを述べるたびに、日時もカウントダウン。日毎に高まるメンバーたちの気持ち。そしてライブは“文化祭前日”を迎えた。

制服姿のメンバーが駆けながら、教室(舞台)へ。軽音楽部の渡辺萌菜か、“大青春祭”を前にした想いを語りだす。渡辺萌菜の言葉を受け、6人が《ふわり、舞う花びら 願いをのせて導いて もっと高く》と「春風」を歌い出す。彼女たちは、この物語を一緒に描こうよと“大青春祭”へ集まった仲間たちへ向け、《ほら、捕まえにきて 未来が僕らを呼ぶんだ》と誘いかける。期待に胸を馳せる6人の想いが、可憐に舞い踊る姿から伝わる。

写真部の比賀ハルが、“大青春祭”のために用意した写真についての想いをが語り、「クローバーに纏わるいくつかの出来事」を届ける。メンバーそれぞれや、6人みんなの想いと重なりあう楽曲を並べながら、明日に控えた“大青春祭”の準備に翻弄する6人を描いた青春物語は進む。

鳴り響くチャイムの音。メンバーたちは並べた椅子に座り授業を受けながら、《金曜日のチャイムが終わって》と「きみと週末の秘密基地」を歌う。“大青春祭”の準備に勤しむ気持ちを、君と過ごす終末を楽しむ歌に重ね合わせ、6人は届けてきた。時に椅子の上にも乗って歌う姿からも、6人のワクワクとした気持ちが伝わってくる。

鈴森はるなが語る、みんなと“大青春祭”を準備しながら覚える、これが青春という気持ち。彼女たちは物語の舞台を駅の改札口に変え、「改札口までの青春」を歌唱。ここでも6人は、歌詞と“大青春祭”へ向けた想いを重ねあわせ、歌っていた。明日へ向けたドキドキした気持ちが、好きな人へ向けた恋心と重なって見える。

フロアにいる人たちに向け、軽音部の小柴美羽がかけた“忘れられない「大青春祭」にしようね”の声。その言葉を受けて、「青より青く」へ。6人は歌詞にもある《言葉では伝えられない思い》を、晴れた歌声に乗せて届けてきた。甘酸っぱい恋心を歌ったこの曲が、この日は一生忘れられない想い出を作ろうという彼女たちの強い意志として伝わる。6人は大きく手を振り、軽やかに舞い踊るように歌っていた。まさに青春という言葉がとても似合う風景だ。

“大青春祭”の準備もラストスパートへ。ときめく気持ちを、6人は「はじめて君と見た空は青かった」へ投影。明日へ向け、高まる期待。でも、彼女たちは、“大青春祭”の前日の時点で祭りが始まった気持ちでいた。その楽しさを示すように《それがプロローグ》と歌うメンバーたちの姿が眩しい。

準備が間に合わず焦る気持ち。でも、これから“新しい作品を描こうかな”と前向きな想いを告げたのが、美術部の有岡ちひろ。彼女の超ポジティブな気持ちを受け、「咲き誇れ!わたし」を披露。期待に胸を熱くする感情が嬉しい。《1.2.歌おう~笑顔に変わる》と歌いながらはしゃぐ彼女たちの気持ちに共鳴したフロア中の人たちも、一緒になって笑顔ではしゃぎ出す。

絵日記部の吉川実紅が、準備に焦る気持ちを“焼き芋屋さんがやりたいし”といつも連呼する形で示していた。彼女の言葉を受けて流れたのが、「チョコとミント」。クールな振りをしながらも、わたわたと焦る気持ちが「チョコとミント」を通して映し出される。この日、歌った楽曲はどれも、この物語を描くために用意したように感じるほど。メンバーらと同じ動きをしながらはしゃぐ満員の観客たちも、本番前日から“大青春祭”を楽しんでいた。

前日の物語の最後を飾ったのが、「かすみ草の手紙」。舞台には6つの机と椅子を用意され、その机に座りながら、6人は今の気持ちを「かすみ草の手紙」へ託し、机に頬杖をつき、身体を優しく揺らしながら歌っていた。曲の最後に準備に疲れて机にうつぶせになっていた姿もチャーミングだった。

<かすみ草とステラ過去最大規模ワンマン~かすてら大青春祭~>Spotify O-EAST(2022年10月3日)

そして舞台は、“大青春祭”当日へ。“ねぇみんな、お客さんいっぱい来てるよ”、“学生に見えない人もたくさんいるね!”、“保護者さんも来てるから”というMCが冴えている。

まずは、メンバーを2チームに分けてのパフォーマンスから。小柴美羽、吉川実紅、比賀ハルの3人は、黒猫風の衣装に着替え、「ネコにかすてら」をキュートに歌い出す。甘えるように歌う3人の姿にはフロア中から熱いクラップが起きていた。途中、観客たちも巻き込んで一緒にパフォーマンスに興じる姿も愛らしかった。

続いて、有岡ちひろ、鈴森はるな、渡辺萌菜の3人は、《プレゼントには君がほしいな》と「メルティ・ホワイト」でこの会場をクリスマスムードに染め上げる。男女のカップルとサンタクロースに扮した3人が、歌詞に合わせた物語をリアルにその場で再現。先のチームも含め、ひと足早いハロウィンパーティーを観ているような気分を味わえたのも嬉しい。

着替えを終えたメンバーたちがステージへ。次に披露した「カタルシスダンス」は、いつもと装いを変えたスペシャルダンス・バージョンで届ける。メンバーらは、幾本もの白く眩いスポットライトのもと、凛々しい歌声を響かせ、時に寝転がりながらダイナミックなパフォーマンスで魅せていく。パワフルな動きの中、実は細かい指や足先の動きも新たに加え、複雑ながらも可憐なパフォーマンスを見せていたところにも注目したい。

続く「Dear Jasmine」では、メンバーらとクラップを交わせば、ステージ最前で1列に並び、大きく手を振りながら歌う場面も。6人は、最上級な笑顔を浮かべ、“大青春祭”を盛り上げていた。メンバーと観客たちがともに大きく手を振り、気持ちをひとつにしていく。その様子は、まるで翼を羽ばたかせているようにも見えていた。

“大青春祭”もクライマックスの時間だ。彼女たちは《最高の思い出にしようね》と、最後は「正夢の少女」で締めくくる。清楚で愛らしい、いつだって青春という景色の中で生きる彼女たちにとても似合うフィナーレだ。いつまでも覚めない夢をここで一緒に作りあげようと約束を交わすように、この日の景色も、メンバーと観客たちともに大切な想い出として心に焼きつけていった。この日も、いつかは想い出に変わる。同じ想い出になるのなら、できるだけ強烈に心へ焼きつけたい。メンバーとファンたちが同じ振りをしながら、振り上げるその腕を絵筆に、青春の物語を心へしっかりと描いていった。

<かすみ草とステラ過去最大規模ワンマン~かすてら大青春祭~>Spotify O-EAST(2022年10月3日)

<かすみ草とステラ過去最大規模ワンマン~かすてら大青春祭~>Spotify O-EAST(2022年10月3日)

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