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【全財産は長女に】…嫁にいびられ続けた高齢女性、涙こらえて書いた遺言書が「引き出しから消えた!」

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息子家族と同居する高齢女性は、お嫁さんと折り合いが悪く、毎日が針の筵状態です。怒りと悲しみをこらえ「全財産は娘に」との遺言書を書き残しますが、大切な遺言書が自室から消失してしまい、愕然。離れて暮らす娘に泣きつきますが…。不動産・相続問題に強い山村法律事務所の代表弁護士、山村暢彦氏が解説します。

弟嫁につらく当たられた老母、遺言書をしたためるが…

先日、大島さん(仮名)とおっしゃる50代の女性が相談に見えました。

「母が準備していた遺言書が、いつの間にか廃棄されたようなのです。恐らく弟のお嫁さんがやったのではないかと疑っています」

相談内容は、お母さんが書いた遺言書についてでした。

大島さんは弟と2人きょうだいです。父親は3年前に他界しましたが、母親は弟夫婦とその子どもたちと同居しています。弟は父親から相続した古い実家を壊し、広い注文住宅を新築しました。

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大島さんは20代で結婚し、いまは実家から車で30分ほどのところに暮しています。

「母と弟夫婦の同居生活は、当初は上手くいっていました。しかし、弟が家を新築してから、ギクシャクするようになりまして…。弟のお嫁さんはどうも、新築の家に母を入れたくなかったようなのです。母から聞いた限りでは、話しかけても無視される、食事を別にされる、お手洗いの電気を消されるなど、子どもみたいな、どうしようもない嫌がらせをされるらしくて…。弟がしっかりしてくれればいいのですが、お嫁さんの言いなりです」

遺言書に明記された「全財産は長女に」の文言

弟夫婦の対応にすっかり嫌気がさした大島さんの母親は、母親の財産をすべて大島さんに相続させる旨の自筆証書遺言を作成し、大島さんに見せたあと、自身で保管していたといいます。

「先日、母親から電話がありまして。遺言書をしまっているはずの引き出しを開けたところ、遺言書がなくなっていたというんです。母は、遺言書の書面と、自室の物入れの引き出しにしまっているところを撮影して、私のスマホに送ってくれましたが、実物がなければどうしようもないですよね…」

幸い、大島さんの母親は健在で認知症の兆候もないため、筆者がこの件を請け負い、自筆ではなく公正証書遺言として公証役場で遺言書を作成しました。

「たしかに遺言書があったんです」と言い張っても…

法律的にいうと、被相続人が亡くなったあと、遺言書を捨てる・破る・隠すなどした場合、刑法上では「私用文書毀棄罪」にあたり、民法上では「相続欠格」といって、相続する権利を失うことになります。

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山村法律事務所
代表弁護士 山村暢彦

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息子家族と同居する高齢女性は、お嫁さんと折り合いが悪く、毎日が針の筵状態です。怒りと悲しみをこらえ「全財産は娘に」との遺言書を書き残しますが、大切な遺言書が自室から消失してしまい、愕然。離れて暮らす娘に泣きつきますが…。不動産・相続問題に強い山村法律事務所の代表弁護士、山村暢彦氏が解説します。

弟嫁につらく当たられた老母、遺言書をしたためるが…

先日、大島さん(仮名)とおっしゃる50代の女性が相談に見えました。

「母が準備していた遺言書が、いつの間にか廃棄されたようなのです。恐らく弟のお嫁さんがやったのではないかと疑っています」

相談内容は、お母さんが書いた遺言書についてでした。

大島さんは弟と2人きょうだいです。父親は3年前に他界しましたが、母親は弟夫婦とその子どもたちと同居しています。弟は父親から相続した古い実家を壊し、広い注文住宅を新築しました。

大島さんは20代で結婚し、いまは実家から車で30分ほどのところに暮しています。

「母と弟夫婦の同居生活は、当初は上手くいっていました。しかし、弟が家を新築してから、ギクシャクするようになりまして…。弟のお嫁さんはどうも、新築の家に母を入れたくなかったようなのです。母から聞いた限りでは、話しかけても無視される、食事を別にされる、お手洗いの電気を消されるなど、子どもみたいな、どうしようもない嫌がらせをされるらしくて…。弟がしっかりしてくれればいいのですが、お嫁さんの言いなりです」

遺言書に明記された「全財産は長女に」の文言

弟夫婦の対応にすっかり嫌気がさした大島さんの母親は、母親の財産をすべて大島さんに相続させる旨の自筆証書遺言を作成し、大島さんに見せたあと、自身で保管していたといいます。

「先日、母親から電話がありまして。遺言書をしまっているはずの引き出しを開けたところ、遺言書がなくなっていたというんです。母は、遺言書の書面と、自室の物入れの引き出しにしまっているところを撮影して、私のスマホに送ってくれましたが、実物がなければどうしようもないですよね…」

幸い、大島さんの母親は健在で認知症の兆候もないため、筆者がこの件を請け負い、自筆ではなく公正証書遺言として公証役場で遺言書を作成しました。

「たしかに遺言書があったんです」と言い張っても…

法律的にいうと、被相続人が亡くなったあと、遺言書を捨てる・破る・隠すなどした場合、刑法上では「私用文書毀棄罪」にあたり、民法上では「相続欠格」といって、相続する権利を失うことになります。

しかし「以前は遺言書が存在していたが、それを廃棄した、あるいは隠した」ということを立証するのは基本的に不可能です。また、高齢者の場合、手元の遺言書の廃棄などされても「記憶違いではないか」「認知症の兆候ではないか」などといわれておしまいになる可能性が高いといえます。存在を立証ができなければ、対抗する手立てはないのです。

こういった事態を避けるには、自筆証書遺言であれば、法務局の自筆証書遺言保管制度の活用がお勧めです。公正証書遺言の場合は、公証役場で電子管理されるため、紛失や、相続の利害関係者による破棄や隠匿、そして改竄も防ぐことができます。

自筆証書遺言保管制度であれば、相続開始時の家庭裁判所での検認が不要になります。公正証書遺言の場合は、法律のプロである公証人のもとで作成するため、法的な不備が生じづらく、遺言書の内容が無効になる可能性がかなり低くなります。

どちらも費用がかかりますが、ぜひこれらの制度の活用を検討してみてください。

(※登場人物の名前は仮名です。守秘義務の関係上、実際の事例から変更している部分があります。)

山村法律事務所
代表弁護士 山村暢彦

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