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G大阪、宇佐美貴史の復帰は追い風となるか? 柏戦は0-0ドロー…残り3試合、エース頼みでは勝点3は掴めない

SOCCER DIGEST Web

[J1第31節]G大阪0-0柏/10月1日/パナソニックスタジアム吹田

 約3年ぶりとなる声出し応援が戻ってきたパナソニックスタジアム吹田は、エースの帰還によって、より一層の熱気に満ちていた。

 残されたリーグ戦は4試合。直近の3試合は1分2敗で、自動降格圏にあえぐガンバ大阪にとって、宇佐美貴史の戦線復帰は最高の追い風になるはずだった。

「彼がボールに絡むことで周りもスムーズになるし、信じて走る人も増えるので、良い効果が出てくる」

 試合前日のオンライン取材で松田浩監督は“宇佐美効果”への期待感をこう語っていた。

 カウンター狙いに割り切り、立ち上がりからブロックを形成してくる柏レイソルに対して、2トップの一角で起用された宇佐美は、中盤に下がってボールを受けてはタメを作ったり、起点となったり、効果的なプレーを繰り出した。

 絶対にボールを失わない信頼感――。かつて遠藤保仁に自ずとボールが集まったように、宇佐美にボールが入ると、今季のG大阪に欠けていた敵陣深くでのアイデアや質が一気に高まっていく。

 シンプルに両ワイドを活用し、クロスを繰り出してくる柏に決定機は作られたものの、前半のG大阪はハンドで取り消しになった食野亮太郎のシュートを含めて、最低限のチャンスは作り出していた。
 
 右足のアキレス腱を断裂し、7か月ぶりの実戦復帰となった宇佐美をフルで出場させられないのは松田監督も承知済み。53分には、自身が得た直接FKから鋭いシュートを放った宇佐美ではあるが、やはり徐々に動きのキレは落ちていく。

「(先手を取って)お役御免みたいな形になって、あとは他の選手がカバーして逃げ切るみたいな形、もしくはその勢いをかって追加点ということが一番理想的ではあった」と宇佐美を73分まで引っ張った松田監督も、和製エースがピッチに立つ時間帯でのゴールを望んでいたが、宇佐美が退いたあとのG大阪は、全くといっていいほど攻撃に迫力を出せず。終了間際には小野瀬康介のパスミスからあわや失点というカウンターを受ける有り様だった。

 公式記録に刻まれた数字は雄弁だ。後半のシュート数はG大阪の2本に対して、柏は7本(その大半が枠内に飛ぶ決定機だった)。そしてCKに至っては、G大阪のゼロに対して柏が4本だった。

 柏の細谷真大は試合後、「ドウグラスのヘディングは自分でも入ったと思ったので、自分でもビックリした」と獅子奮迅の活躍を見せた相手守護神のパフォーマンスをこう称えたが、G大阪は東口がいなければ勝点1さえ拾えない展開だったのは間違いない。

 2018年と2021年には残留争いを生き残った経験があるガンバ大阪だが「戦術東口」に加えて、ゴールをこじ開けるエースの存在がチームを救ってきた。

 2018年にはファン・ウィジョが、神がかったゴールの量産ぶりを見せ、2021年にもパトリックが勝負強さを見せつけた。

 宇佐美復帰の効果がピッチ内外でポジティブな要素をもたらしたのは事実だが、大怪我から復帰したエース頼みでは、残る3試合で勝点3は掴めない。

「今でも十分、救世主というかガンバのスーパースターだと皆が知ってるけど、彼だけには頼れない」(昌子源)。

 泥臭くてもいい、不恰好でもいい。残り3試合で必要になるのは相手ゴールをこじ開けるというチーム全体の執念だ。

取材・文●下薗昌記(サッカーライター)

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