top_line

インストール不要ですぐ遊べる!
無料ゲームはここからプレイ

明治学院大が08年春以来となる一部勝利。打線をけん引する古谷大聖の止まらないバット/首都大学リポート

週刊ベースボールONLINE

自然体の構えで安打量産



明治学院大打線をけん引する古谷。一部に昇格した今秋は安打を量産している

【10月1日】一部リーグ戦
明治学院大4-2筑波大
(明治学院大1勝)

 首都大学リーグで今秋、一部リーグに昇格した明治学院大が筑波大1回戦を4対2で下して今季初勝利。チームとしては2008年春以来となる、うれしい白星を挙げた。

 明治学院大をバットで引っ張っているのが古谷大聖(4年・志学館高)だ。高校時代は3年春の千葉大会で8強、夏の東千葉大会では4強まで進出したが甲子園出場はなし。「悔しい思いを残したまま大学野球に飛び込んだ」と本人は振り返る。

 明治学院大入学後もなかなか芽が出ず、スタメンをつかんだのは3年秋から。もともとヘッドが入ってしまうクセがあったというフォームを修正し「今はどんな球にも対応できるように力を抜いて自然体で構えるようにしたところスイングがしやすくなりました」とバッティングが向上。すると、今春は二部リーグで3位となる打率.382をマークし、三塁手部門のベストナインを受賞した。

「スタメンになれるまで時間がかかったので、チャンスを逃さないように努力を積み重ねた結果です。でも、ベストナインを獲ることができて自信になりましたし、ノビノビと打席に立てるようになりました」

 今秋も古谷のバットは止まらない。開幕カードの東海大1回戦では「一番・二塁」で先発出場すると、今春のMVPである左腕・岩本真之介(2年・市和歌山高)に対し第1打席からヒットを放ち出塁。その後、四番・山崎倫太郎(2年・佼成学園高)のタイムリーで先制のホームを踏むと、第2打席はレフト前、第3打席は左中間を破る二塁打と初の一部の舞台で3安打を記録した。

「ずっと二部でプレーしてきて東海大は手の届かない存在に感じていましたが、3安打も打てて自分でもビックリしました。今は同じ明治学院大の大川航希(4年・志学館高)や日体大の相馬綾太(2年・志学館高)をはじめ、上武大の加藤泰靖(4年・志学館高)もドラフト候補になるなど、志学館高で一緒にプレーしていた選手が多く活躍しているので刺激を受けています」

勝負強いチームリーダー


 その後も快調にヒットを重ね、第4週終了時点で打率.400(20打数8安打)とリーグ4位の好成績。チームを率いる金井信聡監督も「古谷は勝負強く、チームリーダー」と認めるまでに成長した。そして、迎えた筑波大1回戦は左足首をひねった影響で「三番・DH」での出場となったが、第3打席で投手を強襲するヒット。

 さらに、7回裏の第4打席では一死二塁の場面で打席に立つと「1打席目は同じ状況で初球をキャッチャーのファウルフライにしてしまったので『絶対に打ってやろう』と思い、真ん中からインコース寄りの甘いボールを待っていました」と強くバットを振り抜いた打球は三遊間を真っ二つに破るヒット。チャンスを拡大し、決定的な4点目につなげた。

 4打数2安打と打率をさらに上げ(.417)、チームの勝利に貢献。「これまで勝てませんでしたが僅差の試合も多く、チームの士気はずっと高かったんです。これからも負けられない戦いが続きますが、プレッシャーを感じるよりもガツガツ行くチームなので流れに乗って順位を上げていきたい」と語った。

 進路については「金井監督からは『プロ志望届を出したらどうか』とも言われたのですが、そんなに甘い世界ではないと思うので、野球は大学で最後にします」と卒業後は一般企業へ就職するという。シーズンは折り返し地点を迎え、残すは半分ほどとなっているが「悔いが残らないように戦いたい」とチームのために最後までバットを振り続ける。

取材・文=大平明 写真=BBM
 
   

ランキング(スポーツ)

ジャンル