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芸術監督 熊川哲也に聞く~Kバレエ カンパニー『クレオパトラ』 、5年ぶりの大阪公演実施

SPICE

ファッション業界も注目する存在で、19年からシャネルのビューティアンバサダーを務めています。インスタグラムのフォロワーは10万人近くいて、若いファンの多いことが特徴ですね。髪の色もころころ変わるところなどは、まるでカメレオンのようですね(笑)。フォトジェニックでインパクトのある見せ方が、若い世代にカリスマ的な位置付けで支持されていますが、バレエを何より優先している姿はぶれませんよ。

Kバレエカンパニー プリンシパル飯島望未


―― 今回の『クレオパトラ』のメインビジュアルとなっている日高さんは如何でしょうか。夜公演では、ジュリアス・シーザー役を熊川さんが務められます。(夜公演のチケットは、既にソールドアウト)

彼女も関西で、西宮の出身です。外国でのキャリアが長く、日本での知名度はそこまでは無かったのですが、度肝を抜かれました。持って生まれたフィジカルを最大限に使いこなしています。足首が強く、身体のコントロールが効くのでテクニシャンですが優雅です。日本にはあまりいない、ヨーロッパの香りのするダンサーです。夜の公演は僕がジュリアス・シーザーを演じるので、彼女が僕との共演でどんな化学反応をみせるか、こうご期待ですね。

Kバレエカンパニー プリンシパル日髙世菜 (『クレオパトラ』メインビジュアル)


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Kバレエカンパニー プリンシパル日髙世菜


―― そうですね。大阪では夜公演だけですが、熊川さんがジュリアス・シーザー役で出演されるのも話題です。(夜公演のチケットは、既にソールドアウト)

どうも熊川哲也は歳を取らないと思われているようですが、若かりし頃のような“限界を知らない少年”のようには行きません(笑)。50歳を迎えて、「時は有限だな」と思うことも増え、この先に思いを馳せたとき、「50才だったらまだ踊れたのに。ステージに立っておけば良かった」と将来後悔したくないなと思い、今のうちに少し出てみようと思ったのです。もしかしたら1ジャンプくらいはするかもしれませんが、歩くだけですよ(笑)。初演ではシーザーは権力者というよりファミリーマンとして描いていました。僕が踊ると権力者の面が強くなる気はしています。ただ、長い間苦労して、一人のスターダンサーに頼らないと運営できないバレエ団にならぬように頑張って来たのに、また僕が出演して元に戻ることのないように、とは思っています。

『クレオパトラ』前回公演から (C)Ayumu Gombi


『クレオパトラ』前回公演から  (C)Hidemi Seto


―― 夜公演だけと言わず、昼公演にも出演して欲しいと思うファンも多いはずですが。

僕が出なくてもチケットが売れるカンパニーにしなくてはいけません。飯島は、自分の力で若い世代の人たちを集客できると思います。彼女は想像力を掻き立てられる存在なので、いつか新作を創って上げてもよいかもしれない。その時は共演があるかもしれませんね。

僕が出なくてもチケットが売れるカンパニーにしなくてはいけません   (C)H.isojima


―― 『クレオパトラ』の見どころは何処でしょうか。

舞台上で行われているすべてが見どころです。どの瞬間を切り取っても美しいと思います。例えば、夕陽を見て感動する。それと同じで、理由は要りません。音楽、衣裳、舞台美術、振付などどれを取っても拘っていますので、どうぞご期待ください。

『クレオパトラ』前回公演から  (C)Hidemi Seto


『クレオパトラ』前回公演から  (C)Hidemi Seto


―― 最後に「SPICE」読者にメッセージをお願いします。

僕の振付は大変なようです。しかしながら、疲れているダンサーが発する色気とかオーラには、素晴らしい芸術性があります。へとへとになって踊っているからこそ、カーテンコールの笑顔が良い。皆が必死になり極限状況にいて、本番の殺気だった瞬間がお客様に伝わることで舞台と客席が一体となれる。ダンサーにはその境地まで行って欲しいですね。

5年ぶりにフェスティバルホールに戻って来る『クレオパトラ』にご期待ください   (C)H.isojima


取材・文=磯島浩彰

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