永野芽郁主演映画『マイ・ブロークン・マリコ』の原作者・平庫ワカ描き下ろしオルタナティブポスターが公開された。
参考:永野芽郁がタバコをふかす姿も 『マイ・ブロークン・マリコ』新場面写真公開
『ふがいない僕は空を見た』『ロマンスドール』のタナダユキが監督を務めた本作は、2019年に『COMIC BRIDGE』で連載され、翌年出版された単行本(全1巻)は即重版が決定した平庫ワカの同名コミックを実写映画化するもの。鬱屈した日々を送るOL・シイノトモヨ(永野芽郁)は、テレビのニュースで親友のイカガワマリコ(奈緒)が亡くなったことを知る。トモヨはマリコの魂を救うために、マリコの実家から遺骨を強奪し逃走。マリコの遺骨を抱いて“ふたり”で旅に出る。
原作者の平庫と、本作のポスタービジュアルのデザインを担当している大島依提亜がタッグを組み実現したオルタナティブポスターでは、横たわり笑みを浮かべるマリコにシイノが覆いかぶさり、2人が目をあわせ、向き合った姿が描かれている。
あわせて、平庫と大島からコメントも到着した。
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コメント
■大島依提亜
原作に対して深い愛のあるこの映画を最初に観た時から、平庫さんの絵でポスターを作りたいと密かに思っていたのですが、ダメ元で打診したところ快く引き受けて下さいました。
コミックスであったものが映画になるというのは、同じ物語、同じ登場人物であったとしても、それはまるで多元宇宙のように枝葉に分かれて、別の世界が紡ぎ出されます。
その新たな世界(映画)を眺め、平庫さんが描いたものは、あたかも、シイとマリコにまつわる、また新たに出現した第三の世界線のような、新鮮な驚きに満ちた素晴らしい絵でした。
同じようでいて同じじゃない、それぞれの世界を散策していただけたら。
■平庫ワカ(原作者)
漠然とした感情の塊のように見えていた漫画の中の登場人物たちが、俳優さんの生身の身体を通して新たに実体を得たような感覚がありました。
丁寧に織り上げられ再構築されたタナダユキ監督の作品を通して見ることで、登場人物の身と心に何が起こっていたのかを捉え直すことが叶ったのだと思っております。
今回絵を描くにあたって、二人がきちんと向き合っている一枚絵を描いたことがなかったというお話になりました。「弔いと再会は全く異なる体験であると
わかっているけど、その二つが繋がっていますように」と願うときのことを思い出しながら描いてました。
平庫も「二人がきちんと向き合っている一枚絵を描いたことがなかった」とコメントしているように、シイノとマリコにとって初めて構図であり、大島も「また新たに出現した第三の世界線のような、新鮮な驚きに満ちた素晴らしい絵」とコメントしている。原作、そして映画を経て、平庫が新たに築き上げた、この世界観は『マイ・ブロークン・マリコ』をさらに深く楽しめる1枚となっている。本日より発売となるパンフレットの表紙にもなっており、上映中の一部劇場にて掲出も予定されているので、映画を観た後に是非チェックして欲しい。
(リアルサウンド編集部)