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植物の毒性物質がはちみつを狂気に変える。恐ろしい幻覚症状を引き起こす恐ろしい「マッドハニー」

カラパイア


 森のクマさんが、ヒマラヤオオミツバチが作るはちみつ「マッドハニー」を大量摂取し、ラリラリの酩酊状態になってしまったという話を前回お伝えした。

 このはちみつがマッド(狂気)と呼ばれる所以は、大量摂取すると幻覚症状を引き起こし、まれに死に至ることがあるからだ。

 その理由はやはり植物にある。シャクナゲなどのツツジ科の植物が持つ「グラヤノトキシン」という強力な神経毒が、はちみつに毒性をもたらし、多くの人が病院送りとなっているのだ。

 ということはやっぱ一番怖いのは植物ってことなんだ。



The Nepalese Honey That Makes People Hallucinate

伝統薬として採取されている「マッドハニー」

 スズメバチのような大きな体を持ったヒマラヤオオミツバチは、ネパール、ブータン、インド、中国雲南省の固有種でヒマラヤの山岳地帯にしか生息しない。

 そのミツバチから採取されたハチミツはマッドハニーと呼ばれ、世界最高のハチミツと言われている。

 ネパールでは、何千年もの間このハチミツを媚薬(性的興奮剤)や胃腸障害(消化性潰瘍、消化不良、胃炎)の代替療法、また高血圧症の治療に伝統薬として使用してきた。

 その取り方も特殊で危険を伴うが、そうまでして手に入れたい、それがマッドハニーなのだ。だが、過剰摂取すると大変なことになる。
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過剰摂取すると幻覚症状を引き起こす

 マッドハニーには、「グラヤノトキシン」という有害物質が含まれている。この有毒成分は、ツツジ科の植物が持っているものだ。

 ヒマラヤオオミツバチが集めるシャクナゲなどのツツジ科の植物の毒性が、そのままハチミツに抽入されちゃっているのだ。

 グラヤノトキシンは、細胞膜上のナトリウムイオンチャネルに結合して、興奮と脱分極を継続させ、骨格筋や心筋の収縮を強める。

 他にも、様々なリズム障害および呼吸抑制を引き起こし、迷走神経を刺激した後麻痺させる作用を持っている。

 その為、少量なら薬効があるとされる一方で、過剰摂取すると、幻覚症状やそのほかの有害な症状を引き起こしてしまう。
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 このことはギリシャ・ローマ時代から知られており、大プリニウスらは、著書の中でツツジ科の植物の蜜に由来するはちみつによる中毒を記録に残している。

 ティースプーン2、3杯程度なら向精神作用でトラップする程度だが、それ以上食べると、ドラッグのように中毒症状をもたらすという。

 頭は冴えていても1日中麻痺が続いたり、不整脈を引き起こし、意識混濁する恐れがあり、めったにないが死亡例も確認されている。

 研究書には、次のように記されているそうだ。
患者は、めまい、かすみ目、複視、吐き気、嘔吐、めまい、頭痛、発汗/過度の発汗、四肢感覚異常、意識障害、痙攣、過唾液分泌、運動失調、虚弱、起立不能のうちのいずれか 1 つの症状を示す可能性がある。

中毒症状は1日続き、治療においては対症療法と綿密な経過観察を行う。

回復を確実にするために、支持療法による心臓モニタリング、硫酸アトロピンの静脈内注入、および静脈内生理食塩水注入が使用される。激しい心臓障害がみられた場合には、一時的にペースメーカーを使用する場合もある。
 非常に栄養価が高い一方で中毒性があるとされるマッドハニーは、試すとしてもほんの少量でやめないと大変なことになりそうだ。

 というかはちみつというよりかは、やっぱりその成分の元は植物が作り出しているという事実を思い知らされるね。

References:The ‘mad honey’ that can cause hallucinations and poison you/ written by Scarlet / edited by / parumo

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