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【小説】神様から「ひとつだけ願いを叶えてやる」に、「4億円が妥当」と考えたワケ

幻冬舎ゴールドライフオンライン

商社に勤める純一が出会ったのは、ホームレスの姿をした「神様」。もしもひとつだけ実現できるなら、金? 地位? それとも……。その願いが叶うとき、彼に訪れるまさかの運命とは。※本記事は、井田素氏の小説『憂い人と愁い神』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集をしたものです。

四、妄想

願いごとひとつかぁ。

今まで無責任にいろいろ思いついたけど、いざ真剣に考えると意外と思いつかないな。

なんだか自分で自分が情けなくなる、欲がないのか、僕は。まぁ、だからこの年になっても平社員というわけだ。

もっと単純に考えよう。そう、お金。宝くじ、ロトシックスのキャリーオーバー四億円。結局これになるか? そうなるよな。どんな願いも叶う。

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里美がキッチンから純一を呼んだ。夕食の支度ができたらしい。

酒とつまみで腹はふくれたが、今日はそれでも食欲がやまない。

(腹減った、えっ)

「ごめんなさい、買いものする時間がなかったからありあわせで作ったの」

と夫の微かな反応を察し、里美が間髪入れずに言った。

「いや、いいよ。おいしそうだ」

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