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東京オリンピックの「新国立競技場」はなぜ木が使われた?時代を見据えた巨匠/隈研吾の狙いとは!?【建築の話】

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コンクリートから木へ!時代を見すえた建築家・隈研吾の狙い

20世紀の巨大建物はコンクリート造が常識でした。しかし時代はかわりつつあります。その象徴の一つが2019年末に完成した新国立競技場です。従来、競技場の外観は殺風景になりがちでしたが、隈研吾の設計した新国立競技場は木の庇をつかうことで、ぬくもりある姿を実現しました。さらに庇に緑を配し、明治神宮外苑と調和した杜のスタジアムとなっています。

木をつかった理由はほかにもあります。その一つは地球温暖化の抑制です。樹木は一定程度まで成長するとCO2吸収が極端に低下することがわかっています。その段階で伐採して有効活用し、植え直すのが環境にとってベストなのです。木材をつかった建築は、持続可能な資源活用法として、世界のトレンドになっています。

コンクリートを木におきかえるとき、問題になるのは強度です。断面の大きな集成材は特定の工場でしかつくれませんが、新国立競技場では、木と鉄骨のハイブリッド構造をとり入れることで、標準サイズの木材(幅10・5センチの流通材)をつかうことを可能にしました。

この木は、町の製材工場でも加工できます。ここには小さな技術で大きなスタジアムをつくる、という建築家の狙いがあるのです。

それだけではありません。日本は国土の7割が森林ですが、流通材の7割は外国産に頼っているのが現状です。新国立競技場のような巨大プロジェクトで地元が調達できる流通材をつかうことは、地域産業の活性化につながります。

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また、輸送による環境負荷も最小限に抑えられるでしょう。木をつかったスタジアムには、こうした多くの願いが込められているのです。

出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 建築の話』

『建築の話』はこんな人におすすめ!

・世界中の様々な建築に興味がある!
・日本の伝統的な建築物について学んでみたい
・お寺や神社の建築について知りたい
以上の方には「図解 建築の話」は大変おすすめな本です。

「うだつが上がらない」は建築からうまれた言葉?

本書、「図解 建築の話」では建築について様々な知識を提供していますが、ここではその中でも日常生活でもなじみのある「うがつが上がらない」という言葉について、ご紹介しましょう。

「うだつの上がらない人だ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。うだつは漢字で「卯建」と書き、日本家屋に見られる設備です。うだつは防火設備だと解説されることがありますが、当初の目的は違いました。

中世から近世にかけての町家の屋根は、多くが板葺きでした。強い風にあおられると、めくれあがってしまいます。これを防ぐため、茅などを束ねて屋根を押さえたのが、うだつの始まりです。そもそも可燃性ですから、防火機能はほとんどなかったと考えられます。江戸時代に入ると、壁が漆喰塗りになり、屋根は瓦になって、町家の防火性は高まりました。しかし、軒裏部分は火が走りやすいので、袖壁を外に出し、漆喰で固め、延焼を防ぐ「袖うだつ」が登場します。

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