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「少年ジャンプ+」で異色の華道部マンガがスタート! 『もえばな』が描く希望

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 野球部、サッカー部、バスケ部、吹奏楽部……学生ならではの部活動をテーマにしたマンガは、いつの時代も変わらず多くの人に愛されてきた。近年では『あさひなぐ』(こざき亜衣)の薙刀部や、『ちはやふる』(末次由紀)の競技かるた部など、描かれる部活動のジャンルは更なる広がりを見せている。

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 そんなマンガの一大テーマとして人気を誇る部活動モノだが、なんと『SPY×FAMILY』(遠藤達哉)や『ダンダダン』(龍幸伸)など数々のメガヒット作品を輩出する「少年ジャンプ+」から、新たに“華道部”を舞台にしたマンガが誕生した。

大好きな“お花の擬人化アニメ”がきっかけで華道部へ

 その名も『もえばな』(横山左)。主人公は、お花の擬人化アニメ「ぶけぞの」をこよなく愛する高校生・深草九十九。彼が通う高校の裏玄関前には、華道部が手がけた生け花が飾られているが、そこは彼にとってはアニメの世界観に浸れる聖地。今日は芍薬、昨日までは牡丹……と、生けてある花の種類はもちろん、葉のツヤの変化にまで敏感に察知する九十九を見た華道部の先輩・上巻は、彼を華道部に勧誘する。

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 ただアニメが好きなだけの自分に華道部が務まるのかという不安、そして入退院を繰り返す病弱な妹のことを考えてしまい、なかなか入部への一歩が踏み出せない九十九。だが、実際に自分が生けた花を妹にプレゼントした瞬間、彼女が見せた笑顔から“花の力”を実感する。こうして花が持つ力に魅了された九十九は、全くの未経験ながら華道部の世界に身を投じていく。

好きなことが新たな世界へと導く

 毎日のキツイ練習を経て深まるチームワーク、勝利へのあくなき執念……部活動モノといえば、そんなギラつくようなアツさを彷彿とさせるが、そのような要素は本作には登場しない。その代わりに『もえばな』には、とうに学生時代が過ぎ去った大人読者にも響くような希望で満ち溢れている。

 九十九が華道部に入部したのは、お花の擬人化アニメ「ぶけぞの」がきっかけだ。擬人化された花が好きという気持ちからスタートした彼は、花の魅力を知り、やがて花で表現する生け花に興味を持っていく。この彼の“好き”が徐々に形を変えて、華道部という新しい世界へと導いていく過程が、作者・横山左先生の美麗な筆致によってドラマチックに描かれている。そんな九十九の物語は、誰しもが心に秘めているであろう好きな物事は、実は自分を新たな世界へと導いてくれる入り口になっているのかもしれない、という希望を与えてくれる。

 とはいえ、その新しい世界が楽しいことばかりであるとは限らない。未経験ながら華道部へと入部した九十九を待ち受けるのは、流派によって異なる理念や技法、そしてそれぞれの部員の花への向き合い方の違い……。作者・横山左先生による入念な取材と準備によって描かれる華道部の世界はもちろん、“好き”に導かれて華道部の世界へと足を踏み入れた九十九の物語をぜひ見届けてほしい。

 
   

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