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高校通算90本塁打の佐々木麟太郎。あこがれの村上宗隆を参考にしている部分は「ブレないこと」

週刊ベースボールONLINE

スター性十分の打撃



花巻東高・佐々木麟太郎は専大北上高との岩手県大会決勝[9月26日]で2打席連続本塁打を放ち、高校通算90号とした

 9月26日は岩手県営野球場における高校野球の最後の公式戦開催。この節目のゲームできっちりと結果を残すのだから、花巻東高・佐々木麟太郎(2年)はやはり、スター性十分である。

 前日、盛岡大付高との準決勝では高校通算88号。好調を維持した専大北上高との決勝は「三番・一塁」で先発出場し、2打席連続本塁打を放った。第3打席は外角のチェンジアップをバックスクリーン左へ、第4打席では内角直球を、右翼芝生席に運んだ。豪快な振りから滞空時間の長いアーチに、高い将来性を感じる。主将のバットで活気づいたチームは13対3で、2年連続11度目の優勝を決めた。

 高校通算90号。主将・佐々木はあこがれの打者の一人として、ヤクルト・村上宗隆を挙げる。同じ左のスラッガーとして、参考にしている部分を語った。

「ブレないこと。大事なことです」

 なぜ、規格外の飛距離を出せるのか。ブレないこととは、何か。超高校級のスラッガー・佐々木が打席で意識するのは2つある。

「自分のスイング、自分の形で振る」

 簡単なようで、最も難しい技術。言うまでもなく相手投手がおり、イメージ通りにバットを出すのは容易なことではない。佐々木の場合、やみくもに振り回すのではない。状況に応じた打撃ができるのが、持ち味である。

「ホームランを狙う意識はなく、チームに得点を与えることが第一。いかに、甘い球を仕留められるか。最高(の結果)で長打でつなげられるように、自分では意識しています」

 2年秋のシーズン中で、すでに90本塁打。主な高校生で1位とされる早実・清宮幸太郎(日本ハム)の111本塁打を塗り替えるのも、時間の問題と言われる。周囲はこの数字を持ち出すが、当の本人はほとんど興味を示さない。岩手県営球場における高校野球ラストゲームでの本塁打についても、淡々と答えた。

「自分の結果どうこうではなく、チームで最後、勝って終われたことが良かった。岩手県営野球場でプレーできたことに感謝し、東北大会に向けて。1日1日を大事に準備していきたい。負けないチームをつくることが、キャプテンとしての責任だと感じています」

 花巻東高は岩手1位で、10月10日に開幕する東北大会に出場。佐々木の父である佐々木洋監督は「何とか決勝まで進出して、センバツを勝ち取りたい」と、2年連続出場への意気込みを語った。今春のセンバツ、佐々木は市和歌山高との1回戦で4打数無安打(2三振)に終わった。甲子園の借りは、甲子園でしか返せない。まずは、県大会の第一関門を突破。本当の戦いは、これからである。

写真=矢野寿明
 
   

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