ひらめいたり、とびっきり斬新なアイデアを思いついたりするのは、特殊な才能のように思っていませんか? でも、それは違います。
ひらめきはどんな人の脳にも、もともと備わっている能力なのです。最近の研究では、脳には「ひらめきの回路」と呼べるものがあるらしいことがわかってきました。
私たちの脳には、側頭連合野と前頭葉を結びつける神経細胞のネットワークがあります。
通常は、前頭葉からの「これこれこういうモノが欲しい!」というリクエストがあると、このネットワークを通じて側頭連合野に蓄積されている記憶が呼び出され、前頭葉での思考の手がかりになります。
実は、このネットワークにはバイパスのようなものがあり、これが「ひらめきの回路」ではないかと考えられているのです。
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このひらめきの回路は、くり返し使うことで鍛えられるという研究結果も報告されています。
残念ながら、ひらめきの内容まではコントロールできないということですが、くり返し使って強化することで、ひらめきの頻度はどんどん上がっていきます。
とはいっても、ひらめきを引き出すために、根をつめてずっと考え続けるのはかえって非効率です。
集中して考えたら、そのあとリラックスすることをくり返すのがコツです。筋トレと同じような感覚で、ひらめきの回路も鍛えてみたらいかがでしょう。
脳は成長することができる!「脳の話」はこんな人におすすめ!脳に対する関心が、年々高まっています。いわゆる「脳科学ブーム」から、最近ではさらに人工知能の発達による危機感も脳への興味の増大に結びついています。
このような時代に、人間の脳に求められることは何か日々、どのように暮らして、どんなことを心がければいいのか、子どもの教育はどうあるべきか。そのような問いを、専門家だけでなく一般の方々も自分や周囲に投げかけるようになってきました。