糖質を制限するとその分タンパク質と脂質をたくさん摂ることになりますが、プロテインなどの人工的な大量のタンパク質は飲むべきではありません。タンパク質は分解され、アミノ酸やその分解産物の尿素窒素などが発生し、これらは腎臓でろ過されて尿として体外へ排出されます。つまりタンパク質をたくさん摂れば、それだけ腎臓に負担がかかるわけです。腎臓を酷使して弱ってしまうと、いずれ腎臓を壊してしまいます。
ただ、普通に食品からタンパク質を摂っているぶんにはそこまで気にする必要はありません。肉や魚などの食品から摂れるタンパク質の量は知れており、ある程度摂れば「これ以上は欲しくない」というブレーキがかかります。
問題は人工的なタンパク質商品であるプロテインやアミノ酸などです。これらには自然な食品とは比べものにならないほど大量のタンパク質が含まれていて、人間はそういった不自然なものを処理できるようにはできていません。運動をする際に、効率よく筋肉をつけるためにプロテインを飲んだり、疲労回復のためにアミノ酸を摂ったりする人もいるでしょう。
しかし、実際にこうしたものが原因で、腎機能が悪くなるケースもあります。人工的なタンパク質で安易に健康を手に入れようとするのは逆効果なので注意してください。
出典：『眠れなくなるほど面白い 図解 糖質の話』著：医学博士 牧田善二
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