11月2日。朝、目が覚めるとジュテの棺を1階に運び、リビング横の和箪笥の上に寝かせた。箱の隙間には保冷剤を入れて。
スマホで撮った写真を駅前のDPEでプリントしてもらい、遺影にした。動物病院からお花をいただき、祭壇は賑やかになった。
以前、住んでいたマンションのCさんが、翌日の葬儀に娘のKちゃんと一緒に来てくれると連絡があった。ジュテ、よかったね。
仕事には出かけず、時々ジュテの顔を見ながら1日を過ごした。
翌日は車で出かけ、駅前でCさん、Kちゃんと合流。ペット霊堂に向かう。ゆっちゃんはCさん、Kちゃんと話をしているが、僕はまともに2人の顔を見ることができない。今にも気持ちが崩れてしまいそうな気がするのだ。
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霊堂に到着し、4階のフロアで葬儀が始まるのを待つ。その日は2組ほど葬儀が入っていたようだ。Cさんがジュテの思い出を話してくれた。
「ジュテはウチでは『ウメ~』と泣くから、ウメちゃんと言ってたの」
ジュテは人によって鳴き声を使い分けていたのだろうか。
「本当に人になつく、いい猫(こ)だったね」
順番が来て4人が横に座り、葬儀が始まった。テープで流れるお経を聞き、焼香。この10年をジュテに感謝する。