『田舎街ダイアリーズ』 （KakaoTV公式Twitterより）ヒドン里のおせっかい警察官アン・ジャヨン（パク・スヨン／Red Velvet ジョイ）を巡る、都会から来た獣医師のハン・ジユル（チュ・ヨンウ）と街の青年会長で幼なじみのイ・サンヒョン（ペク・ソンチョル）の戦いに、新たな人物が参入した『田舎街ダイアリーズ』（Netflixで配信中）。どうやら気持ちが大波れしているのはジャヨンのようだ。
参考：短いエピソードに詰まった重厚な物語 イッキ見推奨の話数少なめ韓国ドラマ8選
ジユルはジャヨンと出会っていたことをようやく思い出し、「久しぶり」と少し遅くなった挨拶を交わすも、ぎこちないままだ。そこで、ヒドン里に住む小学生のキム・ソンドン（チョン・シユル）から、好きな子にプレゼントされたものを忘れてしまいその子を怒らせてしまったと恋愛相談をされる。いつの間にか動物以外のお悩みの駆け込み所にもなっているが、これが本来の「ハン・ドクジン動物病院」の姿なのだろう。
“正直に謝る”とアドバイスをするジャヨンと“距離を置いてみる”と駆け引きを提案したジユル。まるでソンドンの状況に自分たちの関係を重ねているようである。「ごめんとありがとうはタイミングを逃しても伝えるべき」との言葉は、言わなくても伝わると思っているジユルに刺さり、いつも人との距離が近すぎるジャヨンにとって、「人間関係がうまくいかない時は距離を置く」という意見は肩の荷が少し降りたのではないだろうか。ソンドンの悩みをきっかけに素直になれた2人は、“12歳の夏”から“27歳の夏”へと歩み始める。
ジャヨンは「ハプニングを楽しめるタイプでない」と言う。だから15年ぶりのジユルとの再会、サンヒョンからの告白といった、いつもと違うことに落ち着かなく、思い悩んでしまっていたのかもしれない。けれど曇りがかっていた表情が明らかに晴れている。なぜなら突然のハプニングを一緒に楽しめたのがジユルだったから。ジャヨンが強引に受けた仕事の帰り道に車のタイヤがパンクしてしまう予定外の出来事を意外にもジユルは予定外の海辺のデートに変えてくれたのだ。
広告の後にも続きます
ほほ笑ましい雰囲気が一瞬にして変わったのは、スピード全開で走る車からチェ・ミン（ハ・ユルリ）という女性が現れたからだ。ジユルと同じ大学出身で、海外から帰国したばかりのバリキャリ、そして元カノ。しかもジユルとヨリを戻すためにここまで追いかけて来たらしい。「1週間で気持ちを取り戻す」と宣言して、ジャヨンの家に滞在することに。
断る理由もなく受け入れるしかないジャヨンの心境は複雑だ。確かに彼女がいるとか言っていたのを楽しい時間が忘れさせていたのかもしれない。最高の気分から出会った時の振り出しに戻ったような表情を見せる。ここで行動に出たのはまさかのジユルだった。サンヒョンがいる前で「ミンは彼女じゃない。恋人はいない」と告げる。以前、サンヒョンがジユルの前でジャヨンに告白したシチュエーションと同じだ。これはもう告白のようなものだろう。
だからと言って、ジャヨンがすぐにジユルと付き合うわけではない。厄介なことに、ミンはいい人なのだ。狭いコミュニティにいるジャヨンは周りの目が気になってしまう節がある。いつもと違うメイクをすれば「今日は何かあるの？」からの妄想がありもしないウワサになってしまう。そんなジャヨンに「他人の目は気にしないでいい、自分が満足すればいい」と言うミンは堂々としてかっこいい。
ミンから復縁の協力を頼まれて断ることができなかったけれど、好きな人と他人との恋愛を手伝うなんて、ジャヨンが唯一できないおせっかいだろう。積極的になったジユルと攻めの体制を全く崩さないミンにチャンスを逃したくないサンヒョン。それぞれの気持ちが同じ方向ではない今、一番先に降参するのは誰になるだろうか。（ヨシン）
