top_line

インストール不要ですぐ遊べる!
無料ゲームはここからプレイ

駒大高vs都立狛江

高校野球ドットコム

都立狛江 1年生エース・佐藤の投打にわたる活躍で駒大高を破り都大会進出

狛江 佐藤佑樹

<秋季東京都高校野球大会1次予選:都立狛江1-0駒大高>◇23日◇代表決定戦◇日大二グラウンド

 昨秋準々決勝に進出した都立狛江と、この春ベスト16で夏の大会はシードされた駒大高という、実力のある「コマ対決」は、息詰まる投手戦になった。

 この日第1試合と第2試合は雨のため中止。それでも第3試合であるこの試合は、曇り空ながら雨は降らず行われた。

 都立狛江は1年生ながらエースで4番の佐藤 佑樹、駒大高は横手投げの長谷川心風が先発した。2人とも前の代で公式戦を経験している。それでも、立ち上がりは硬さもあった。

 1回表、駒大高は1番・菊池匠大が左前安打で出塁。その裏、都立狛江も1番・杉本裕世が二塁打で出塁したが、ともに得点は入らなかった。2回表はこの回先頭の駒大高の5番・大城翔宇が三塁打で出塁したが、都立狛江の佐藤が踏ん張り得点を与えない。「立ち上がりはスライダーが抜けました」と佐藤は言う。しかし都立狛江の佐藤の立ち上がりで得点できなかったことが、駒大高として後々響くことになる。

広告の後にも続きます

 2回以降は都立狛江の西村昌弘監督が「今までで一番の出来です。コントロールが安定していました」と言うように、安定した投球で駒大高の強力打線を抑え、3回以降、駒大高は、安打すら打てなくなった。また中堅手の宮本瑛太のファインプレーなど、野手も好守で佐藤を支える。

 駒大高の長谷川も緩急をつけた丁寧な投球で都立狛江に得点を与えない。6回裏に都立狛江の3番・宮本の右前安打に2つの四球で2死満塁のピンチを迎えたが、6番・渡部新太を投ゴロに抑える。

 0対0の息詰まる投手戦の均衡が破れたのは8回裏だった。この回先頭の都立狛江の1番・杉本が遊失で出塁する。さらに長谷川の牽制が暴投になり杉本は二塁に進む。結果論であるが、駒大高にすると、この牽制悪送球が痛かった。3番・宮本の二ゴロで杉本は三塁に進む。打席には打っては4番のエースの佐藤。佐藤は右前安打を放ち杉本が還り、都立狛江が待望の先取点を挙げる。「打ったのはまっすぐです」と佐藤。佐藤は一塁ベース上でガッツポーズをして喜びを表した。先取点を挙げた後も都立狛江のチャンスが続いたが、ここは長谷川が踏ん張った。

 9回表、駒大高は1死後、3番・梅澤誠司が左前安打を放ち反撃に出る。しかし4番・斎藤康訓の痛烈な打球を遊撃手の杉本が捕球。梅澤が飛び出して併殺になり、都立狛江が逃げ切り都大会出場を決めた。

 この日のヒーローはもちろん、完封した上に決勝打まで放った佐藤だ。と同時に忘れてはならないのが、昨秋は投打にわたる活躍で都立狛江を8強に導いた3年生の山﨑優の存在だ。佐藤は山﨑について、「迫力が違います。尊敬する先輩です」と語る。山﨑が練習する姿は、後輩たちにとっても良い手本になっている。そして、山﨑からバトンを受け継いだ佐藤が活躍。都立狛江は都立の強豪校に定着するためのいい循環に入っている。この秋は都立城東、都立小山台が1次予選で敗れるなど、都立の強豪校の苦戦が続いているだけに、都大会で存在感を示す活躍を期待したい。

 一方、強力打線の駒大高は、安打は3本だけで得点を挙げられなかった。「打ち損じが多かったです。投手や守備は例年よりいいので、打つ方も成長したいです。ゼロからやり直しです」と川端教郎監督は語る。この試合は都立狛江の佐藤に抑えられたが、駒大高もポテンシャルはかなり高く、冬場力をつければ、十分戦えるチームだと思う。

  • 1
  • 2
 
   

ランキング(スポーツ)

ジャンル