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圧倒的知能をもつタコ、人間と同じように利き腕があることが判明

カラパイア


 極めて複雑な脳と認知能力を持つタコの賢さは、カラパイアの読者なら知っているだろう。道具を使いこなすこともできるし、擬態も上手だ。

 犬に匹敵する5億個の神経細胞を持ち、その3分の2は脳でなく腕にある。体全部が脳みたいなものなのだ。

 8本の腕をもつタコだが、アメリカのロボット学者によると、タコには利き腕があるそうだ。狩りをするとき、この腕を好んで使うという。

 『Current Biology』(2022年9月20日付)に掲載された研究では、タコが腕を連携させるときは、隣に生えている腕やエモノを見ている目の側の腕を使うなど、海の賢者の秘密が明かされている。
 

ロボット学者がタコの秘密に迫る

 そもそもなぜロボット学者がタコの秘密を語っているのか?

 それは彼らの研究テーマが水中ロボットだからだ。アメリカ、ミネソタ大学のトレバー・ワーディル氏らは、タコを観察して、ロボット開発につながるヒントを得ようとしていたのだ。

 彼らが調べていたのは、テニスボールくらいの大きさの「カリフォルニア・ツースポットタコ(Octopus bimaculoides)」というタコだ。

 今回の研究では、水槽の中のタコに生き餌を与え、そのときの捕食行動を観察した。餌はエビかカニの2種類で、それぞれ違う狩猟行動が必要になる。

 動きを分析しやすいよう腕に番号をつけて、このときの行動を計628回にわたって撮影した結果、タコに利き腕があることが判明したのだ。

Watch an octopus use preferred arms to hunt prey

タコの利き腕は第2腕

 タコを観察していたところ、どのタコも「第2腕」をよく使っていたのである。

 タコの手癖の新事実はそれだけではない。「目と腕の使い分けに高い相関があるという以前の報告を裏付けている」と、論文では述べられている。

 「片目による攻撃の際、8本腕の役割は単純な位相的ルールに従っている」のだそう。平たく言えば、エモノを見ている目の側の腕を使う(右目で見ていれば、右腕を使う)ということだ。

 さらに腕を連携させるときは、利き腕の隣に生えている腕を使う。エサを驚かさないよう、利き腕で誘導して、まんまと触れたら、その隣の腕1~3本で逃げないようにするのだ。

連続攻撃(sequential strike)でも同時攻撃(synchronous strike)でも、隣の腕が使われる / Credit: Bidel et al., 2022, Current Biology

左右の器用さはほぼ同じ

 人間と違うのは、利き腕があったとしても、左右による違いはほとんどないということだ。タコの8本の腕はほぼ同じに動き、機能的に同等であるという。

 「タコの腕はある程度、人間の指のようなものとみなせます。人間の指は左手と右手とで酷似しており、それぞれの指の動きに熟練していますよね」と、ウォーディル氏は話す。

エビを捕まえるカリフォルニア・ツースポットタコ/Image Credit: Wardill Lab, University of Minnesota

 彼らの狙いは、こうした研究を通じて神経レベルまで理解し、その知見をロボットの設計に活かすことだ。

 「タコは賢くとても器用なので、ドアをつかんで開けるなど朝飯前。タコから学んだことを、水中ビークルやソフトロボットに応用できるでしょう」

References:Octopuses prefer certain arms when hunting and adjust tactics to prey | University of Minnesota / written by hiroching / edited by / parumo

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