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「鎌倉殿の13人」第36回「武士の鑑」権力を持て余す北条時政の行く末は?【大河ドラマコラム】

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 それこそ、脚本の三谷幸喜が当初、例え話として挙げていた「サザエさん」の波平のように。ことあるごとに時政をたきつける妻・りく(宮沢りえ)との関係にしても、状況が違えば“愛妻家”と受け止められていたはずだ。

 第25回、酒をくみ交わしながら「不満があれば申せ」と促す頼朝に、時政が「そんなもんあるわけねえでしょ。こんないい思いさせてもらっているんだ。腹の立つことなんて、なにひとつございません」と答える場面があった。

 これこそが、時政本来の姿ではないだろうか。そう考えると、時政も時代に運命を翻弄された人間の1人と言える。

 従来の“こわもての野心家”という時政のイメージを一新し、視聴者が親近感を覚える人間味あふれる人物として描いた三谷脚本と坂東彌十郎の好演は、キャラの立った登場人物ぞろいの本作の中でも白眉と言っていい。

 その時政にも、ついに運命の時が迫る。義時の決断が、どのように時政を追い込むのか。だが、第35回で畠山討伐を訴えるりくに「わしら、無理のし過ぎじゃねえかな?」と語っていたように、持て余すほどの権力を手にしてしまった時政にとっては、それが必ずしも不幸ではないのかもしれない。

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 いよいよ近づくそのときがどう描かれ、時政がどんな姿を見せるのか。三谷脚本の妙と俳優陣の好演に期待しつつ、静かに成り行きを見守りたいと思う。

(井上健一)

 

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