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【W杯対戦国紹介】元デンソーのマルコヴィッチHC率いるセルビア、世代交代中のヨーロッパ女王の実力はいかに?

バスケットボールキング

◆■ヨーロッパで一時代を築くも、現在は過渡期

 日本代表のFIBA女子ワールドカップ2戦目の相手は、2021年ユーロバスケット(ヨーロッパ大陸選手権)の覇者であるセルビア。過去2シーズン、デンソーアイリスでヘッドコーチを務めたマリーナ・マルコヴィッチが率いるチームだ。FIBAランキングは10位。日本とは国際大会で初対戦となる。

 セルビアのチーム紹介をする前にマルコヴィッチHCの近況から伝えたい。マルコヴィッチHCは昨シーズンをもって2シーズン務めたデンソーの指揮官から退き、今シーズンはアドバイザーという形で携わることになった。そして、昨シーズンが終わった直後の4月19日、トルコの名門、フェネルバフチェのHCに就任している。シーズン途中から指揮をする難しい状況でありながら、トルコスーパーリーグにてチャンピオンに導いている。
 
 セルビア、トルコ、中国、日本など、さまざまな国で采配経験があるマルコヴィッチHCだが、継続して成果を上げているのがセルビア代表での活動だ。2015年にユーロバスケットでセルビアを初制覇に導くと、2016年リオデジャネイロオリンピックでは銅メダルを獲得。2021年にはスペイン、ベルギー、フランスを下して二度目のヨーロッパ女王に輝いている。マルコヴィッチHCのチーム作りで特筆すべきは、選手個々の力量や特長に合わせたチーム作りをすることだ。

 2015年のヨーロッパ初制覇から翌年のリオデジャネイロオリンピックでは、エースのアナ・ダボビッチを主体にトランジションバスケを展開。セルビアに独立後、初となる五輪のメダルへと導いた。そして、主力が年齢を重ねた昨年は30代が9名というベテランチームとなり、高さとディフェンスで粘るしぶといチームへと変貌させてヨーロッパを制している。

 だが、30代が9名のベテランチームにとっては、6月のユーロバスケット、7月末の東京五輪とひと夏に2つの国際大会を乗り切るタフネスさはなかった。東京オリンピックでは準々決勝の中国戦にすべての力を振り絞って77-70で勝利したあと、準決勝のアメリカ戦、3決のフランス戦では失速。体力の限界にきていたのである。

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 東京オリンピック後には長年チームを支えていたソニア・バシッチ(旧姓ペトロヴィッチ)、エレナ・ブルックス(旧姓ミロヴァノヴィッチ)らが引退。今大会はベテランのアナ・ダボビッチも欠場し、まさに世代交代を迎えている。また今大会は主力フォワードのアレクサンドラ・ツルベンダキッチも負傷で欠場。さらには、今年28歳で、ミネソタ・リンクスにてWNBAデビューを飾ったニコリーナ・ミリッチ(191センチ)も不在。世代交代と負傷などで選手構成に苦労しているところだ。

 そんな世代交代の中でマルコヴィッチHCが強調しているのは、ガードとセンターのラインを強力にしたチーム作り。軸となるのはガードの#12イボンヌ・アンダーソン(175センチ/31歳)と新キャプテンでセンターの#33ティナ・クライシュニク(190センチ/31歳)だ。

 アンダーソンはアメリカからの帰化選手。ボールキープからの1対1で得点を重ね、リバウンド、アシストと何でもこなす万能型のポイントガード。クライシュニクはヨーロッパを代表するインサイドプレーヤー。得点源として、リーダーとして、チームをけん引する。また、控えセンターの#14ドラガナ・スタンコヴィッチ(195センチ/27歳)、アウトサイドの得点源である#6ササ・カド(178センチ/33歳)、今後のセルビアを背負うと期待される#17ヨハナ・ノギッチ(181センチ/24歳)らが主力となる。

◆■髙田真希「マリーナに2年間教わってきたことを出すことが恩返しになる」

 現在のセルビアは世代交代の苦しい時期であることは間違いない。ただ、今年2月に地元ベオグラードで開催されたワールドカップ予選では韓国に65-62、オーストラリアに78-71、ブラジルに76-70と接戦ながら勝ち切って3戦全勝をあげていることからも、しぶといディフェンスは健在であり、今大会も不気味な要注意チームだといっていいだろう。

 デンソーで2シーズンにわたり、マルコヴィッチHCに指導を受けたキャプテンの髙田真希はセルビアとの初対戦を心待ちにしている。

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