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#ババババンビ、夜光性アミューズからFES☆TIVEまで コレオグラファー・いどみんインタビュー[後編]「教え子たちをお茶の間に突っ込む!」

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#ババババンビ、夜光性アミューズからFES☆TIVEまで コレオグラファー・いどみんインタビュー[後編]「教え子たちをお茶の間に突っ込む!」

『偶像音楽 シン黒子列伝』第3回、コレオグラファー・いどみん編の後編。今回は、現在振り付けを担当しているさまざまなグループとのエピソードをはじめ、アイドルの体型や最近のシーンなどについて深く話を訊いた。アイドルとヲタクに対して深い愛を持ついどみんの想いをお伝えしたい。

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振りコピヲタクが売れっ子振付師になったワケ コレオグラファー・いどみんインタビュー[前編]「振りコピの精度を高めるためにダンス教室に通い始めた」

ライブアイドル好きなら、その個性的な振り付けをどこかで見ているであろう、コレオグラファー・いどみん。前編ではハロー!プロジェクトの振りコピヲタクが、なぜ売れっ子振付師となったのか、その半生を辿りながらコロナ禍における振り付けの重要性について大いに語ってもらった。後半ではさらに深く、自身が教えるさまざまなアイドルのエピソードをもとに、振り付けに対するこだわりをはじめ、身体面、精神面をも支えるコレオグラファーならではの視点から、今のアイドルに足りないもの、ボディメイクへのアドバイスに至るまで。細やかで繊細さ溢れる、いどみんの信条に迫る。

“メンバーと一緒に踊れたから楽しかった”と言われると嬉しい

——前編で“人生2度目の転機”とおっしゃるほどの出会いだったという#ババババンビ。今や飛ぶ鳥を落とす勢いですが、最初はどうだったんですか?

いどみん:
最初は顔のいい素人のお嬢さんの集まりでしたね。言ってることが伝わらない(笑)。アイドルが好きでアイドルになりたかった子が多かったんですけどね。とりあえず簡単な振り付けを覚えてもらえれば、ある程度は人気になるだろう……くらいの感じだったんです。運営もアイドル自体が初めてだったから“どういったイベントに出ればいいんでしょう?”っていう状態。だからとりあえず、“いろんな人に見つかってほしい”という想いで、この振りはこの界隈に刺さる、この振りはあっちの界隈に、という4曲をセッティングしました。潮の目を読みながら、どの対バンに出てもどこかしらに刺さるような振り付けにしたんです。

——「ばばばばんびずむ~!」の横移動からの膝蹴りのインパクト、すごかったですもん。初見で“なんだこれはっ!”と思い、後々ボディブローのようにじわじわ効いてくる……。

いどみん:
美女がガニ股で一斉に横移動しますからねぇ(笑)。バンビは運営の人たちがものすごく勉強熱心で、いろんなアイドルに対してのアンテナがすごく高い。だからこそ自分もいろんな提案ができるし、言いたいことを本気で言い合える関係が築けてるんです。夜中にLINEで3スクロールずつくらい送り合ったりしますから。作ってる人たちがみんなクレバーなので。“まとまれ!”と言えばまとまるし、“ふざけろ!”と言えばふざけられるステージを一緒に作れているので、とっても楽しい。何よりメンバーが本当に一生懸命なので、教えていて楽しいんです。それに倣って、#2i2ができて。#2i2はパフォーマンス特化で自分の別の脳みそが引き出されて、そこから#よーよーよーっていう、可愛い妹グループができた。バンビの可愛いと#よーよーよーの可愛いは自分の脳みその場所が違うんです。#よーよーよーはあの6人にしかできない可愛さを作ろうとしています。どの界隈と戦っても美味しく食べていただけるような感じにしてますね。でも、とにかくみんな可愛いんですよ。ライブを観に行くと全員汗だくなんですけど、みんな駆け寄ってきて“今日どうでした?”って言ってくるんです。疲れてるのに全員が聞きに来てくれるし、夜になると“今日はありがとうございました”ってリプが飛んでくるんです。こんな可愛い子たちいないと思って。

——いい師弟愛ですね。

いどみん:
“可愛い、可愛い”と言ってるんですけど、こないだバンビの2周年ワンマンをZeppでやって(<#ババババンビ 全国道中膝栗毛ツアー 2021-2022>ツアーファイナル /KT Zepp Yokohama/2022年3月27日)、“大きくなったなぁ”と思いながらライブを観てたんですけど、終わってバックヤード入って、制作スタッフの人たちの顔を見たらそっちの方が泣けてきちゃって……。黎明期からよくわからないギャーギャー言う振付師を重宝してくれて、今でも言い合えている関係。この人たちに起用してもらえて自分はなんて幸せなんだろうって。ライブじゃなくて裏方で泣いたという。そうやって本当に愛を持ってやっています。

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#ババババンビ 「キスしてほしい」(可愛いメンバーが可愛く見える&フロア映えが計算し尽くされた曲 by いどみん)

——ゼロイチファミリアって、“ザッツ・芸能界!”っていう勝手なイメージがありますが、アイドル活動にものすごく真摯に取り組んでいますよね。#HASHTAG RECORD(ハッシュタグレコード、#ババババンビ、#2i2、#よーよーよーが所属するゼロイチの音楽レーベル。以下、ハッシュタグ)は楽曲の作り込みも半端ないし、制作に余念がない。

いどみん:
演技レッスンもしてるので、ちゃんと世界観に入り込めるんですよね、彼女たちを見て自分はそう感じています。その界隈が好きそうな振り付けに持っていくけど、でもちゃんとバンビっていう芯がある。ごった煮でもバラバラにならない。ダンスレッスンして、ボイトレやって、演技レッスンもやって、タレント活動もやってるし……メンバーもマネージャーさんたちもすごいなって。

——マーケティングも抜け目ないですし。

いどみん:
バンビを応援してくれてる人、ハッシュタグの子たちを応援してくれてる人って、SNSだったり撮影会とかSHOWROOMから入ってきたりとか、アイドルヲタクを初めてする人も多いんです。だから初めてアイドル現場に足を踏み入れた時に楽しめることはなんだろうと考えた時に、一緒に踊ることだなと思ったんです、振りコピしやすいとは違う観点。コロナ禍でのデビューということもあって、推しの名前は呼べないけど推しにアピールしたい、メンバーも応援してくれる人と目を合わせたい、それで何がツールになるかと考えた時に、真似したくなるような振り付けだよなって。でも“真似して”とははっきり言わずにいたんです。“真似しやすいので一緒に楽しめますよ”くらいのチャームポイントの1つのような感覚で。その根底があっての現在なんです。だから新規が増えるのかなって。そのヒントをくれたメンバーには感謝してますね。“SHOWROOMから来てくれる人が多いんです”っていうメンバーとの雑談からヒントをたくさんもらえたので、間口の広さが作れた。それで応援してくれてる人からも“メンバーと一緒に踊れたから楽しかった”と言ってもらえて、嬉しいですね。

——メンバーさんも真面目ですよね。

いどみん:
ハッシュタグって基礎レッスンをしっかりとするんです。ダンスも、ボイトレも含めて。“レッスンよりライブやれ”みたいなところもあるんですけど、そうすると怪我しやすくなるし、故障もしやすくなるので、いい環境だなと思ってます。

——ライブアイドルって、やっぱりライブがメインだし、振りの完成度を先に優先しちゃって、基礎がおろそかになってしまうところも意外と多いですよね。

いどみん:
クマリも最近基礎レッスンするようになったんです。大きい舞台もやるようになってきたので、体力をつけようというのもあって。今までは元気いっぱいでやってきたんですけど、もっとテクニックが必要だと。今まで全力の勢いでやっていた部分をテクニックに置き換えることで、もっと新しいことができるんじゃないか。だから基礎力が必要だなと思って。そしたらもっとステージを使えるようになったり。今まで全力でバンザイしてたところや一生懸命ターンしてたところでもテクニックを使えば、そこまで体力が要らなくなった。基礎力が伸びたことによって、やらせたいことがまた増えてる、まだ伸び盛りだなというのが最近わかりました。今のクマちゃんたち、いいですよ。今年11月27日の中野サンプラザ公演に加えて、2023年3月30日には、日本武道館での単独公演が発表されましたし!

いどみん

振り付けで前髪が崩れちゃうのはヲタクとして絶対に許せない

——そして、ゼロイチファミリアのハッシュタグとはまったく違うサニーサイドの新興勢力が、夜光性アミューズ(以下、よるあみ)やtwinpale、TikTokで大注目のiLiFE!などを擁するHEROINES(ヒロインズ)です。

いどみん:
HEROINESは今活動していないグループを含めて、7組振り付けをしています。それぞれ方向性もキャラも違っていて、自分を誘導してくれるんです。プロデューサー1人なのにあんなにも世界観が違うものを作ってるのはマジですごいと思うんですよ。メンバーのキャラが生きるようにはしてますね。“どういうYouTubeをやってるんだろう?”“どういう自撮りを載せてる子なんだろう?”とか、“どっちが利き顔なんだろう?”とか。

——利き顔! ものすごくインフルエンサーっぽい!

いどみん:
いつも自撮りをどっち側から載せてるか。歌いながらセンターまで歩いてくる時にどっち側の顔を客側に見せるか。あの子は左側が利き顔だから上手から下手に向かえば、可愛い顔だけをヲタクに見せることができるんです。あとは最低限、前髪が崩れないように映える振り付けとか。前髪が汗で崩れるのは仕方ないけど、バサーッて一気に崩れるような振り付けは入れない。自分がよるあみやtwinpaleのメンバーのことが好きだから、前髪を崩してほしくないんですよ! ずっと可愛い顔でいてほしい。汗で前髪がダバになっていくこと、それはそれで美学なんですけど、振り付けで前髪が崩れちゃうのは、HEROINESのヲタクの自分として絶対に許せないんです。

——ヲタク目線としてはよくわかりますけど、それを体現していることがすごい。

いどみん:
後ろを向いてのポーズも入れてるんです。髪型を毎回変える子たちなので。めっちゃ可愛い編み込みしてるのに、後ろを見せないなんてもったいないじゃないですか! ネイルを変えてるのだって見てほしいから、ほかのグループのグーってこう(通常の握りこぶし)なんですけど、HEROINESのグーはこう(第一関節を伸ばしたまま握る)なんです。メンバーがネイルを変えたことにいち早く気づきたい女の子たちがいっぱい観に来てくれてるから。

——ああ、自分もよるあみが好きでよくライブを観に行くんですけど、いわゆるアイドルヲタクとはまったく違うタイプの女の子たちがたくさんいて、観ているところも違うんだろうなっていうのはわかります。

いどみん:
同じ髪型にしたい、同じネイルにしたい、っていう女の子たち。“指先、毛先までアイドルであれ”と言うんだったら、こっちもそこまで気を遣った振り付けをさせてあげなきゃダメだと思うんです。それは責任を持ってHEROINESの振付師としてやらなければならないこと。でも、それはフロアの人間しか持っていない感覚でもありますね。

——ヲタク目線、観客目線を徹底していますね。自分もコラム(『偶像音楽 斯斯然然』)はわりとヲタク目線で書いているんです。よるあみもよく取り上げていて。白空こあいさんの歌声が好きなんですが、なんと言っても磯野涼さんの曲が大好きなんです。

いどみん:
磯野曲は大体いどなんですよ。こないだ新しく結成されたGILTY × GILTYもいっぱい曲はあるのに磯野曲はどっちもいどっていう。引き出してくれるんですよ、磯野さんの曲って。こういうのにしようっていう情景が浮かびやすい。先日situasion(磯野涼がサウンドプロデュースしている)を観に行ったんですけど、あっちも最高ですよね。“磯野涼は変態!”って書いておいてください(笑)。

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