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大人気育児マンガの著者が家族を描く時に気を付けていること

レタスクラブ

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8月3日に発売され、即重版が決定した今話題の育児コミックエッセイ『よいたん3歳、ときどき先輩。』。3歳児とは思えない含蓄のある名言をザクザク生み出すよいたんと家族の笑いにあふれた日々が綴られています。今回は、著者のまぼさんに「家族を描く時に気を付けていること」を伺いました。

「やめちゃだめだよ。続けなよ」息子の上から目線アドバイス





――よいたん本人は自分のことが描かれているのは知っているのでしょうか?

まぼさん 2歳の頃、言葉を喋り出して本人の自我を強く感じるようになってきたので、「ママはこういうのを描いてるんだよ」と説明したことがあります。まだよくわかっていないようでしたが、大人になった時に読んだら嫌だろうなと思うことは描かないように、自分の中でも分類するようになっていきました。そしてこの度一冊の本になって、ようやく息子は私が描いているものの全体像を認識できたように感じます。






まぼさん 5歳の誕生日を最後に息子のエッセイは終わりにしよう、と思っていたのでそのことを息子に伝えると「いやいや、やめちゃだめだよ。これ続けなよ」と謎の上から目線のアドバイスをいただきました(笑)。

母のブログを読んで感じた家族への愛





――まぼさんのお母さんも昔からブログに家族のことを書いているそうですね。

まぼさん 親と一緒に暮らしているときは、「親がブログに生活を綴っていることは知りつつも、マジのマジで興味なかった」というのが本音です。ところが結婚して親元を離れると、「元気してるかな」という確認のためにもブログを読むことが増えました。そして、自分も子どもを育てながらエッセイを残すという母と同じ行為を続ける中で、「これはすべて子に向けての愛情表現のひとつだよなぁ~」とぼんやり思いました。そんな気付きを通して母のブログを見直すと、私が学生だった時から今日までの失敗と成長を静かに見守る「母の目線」がブログに残っていることにも気づかされました。作品に子どものことを描くことについて様々な意見がありますが、個人のプライベートを晒すという意味ではどうしても業はあるかもしれないけど、その一方で「家族の愛情があってこそ成立している」というのは、理解してもらえたら嬉しいなと思います。

何を描くかではなく「何を描かないか」を大事にしています





――家族のことをエッセイに描くときに注意していることはありますか?

まぼさん 読んでいる方は生活をすべて赤裸々に公開しているように感じるかもしれませんが、実際は描いていないことの方が多いです。家族を守るためにも「何を描かないか」に気をつかっています。
もうひとつ、SNSに公開するにあたって、なるべく育児の情報に無意識で「生存者バイアスのかかったアドバイス」をしないように気をつけています。…が、これがとても難しい。
SNSに公開して初めて「このサービスが受けれらるのってこの地域だけだったんだ!」や、「当たり前に保育園のことを綴っているが、保育園に入れず職場復帰が叶わない家庭もある」と気づくことがあります。あとは、両親が要介護でないとか、両親がそこそこ近くに住んでいるとか、色々あると思うんです。
私は育児のプロでもないし、皆さんの気持ちや暮らしを全て想像できる訳じゃないから、立場を見誤らないようにしたいなと思っています。

――自分なりにバランスをとりながら創作活動を続けているというまぼさん。家族への愛と笑いがぎっしり詰まったエッセイはこんな配慮の上で成り立っているのですね。Twitterでのまぼさんのフォロワーは9.4万人。ユーモラスなツイートや、作品「よいたん3歳、ときどき先輩」が支持される理由が分かった気がしました。

取材・文=宇都宮薫

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