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中尾彬「ロケ先で『美味しい』って言ったら大量の贈り物が」/ガタガタ言わせろ!(1)

アサ芸Biz

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 芸能界で仕事を始めて、ありがたいことに今年で58年目を迎えた。大学へ入学して絵を学び(武蔵野美術大学油絵学科へ入学)、画家を目指した過去もあったけど、今年8月で80歳を迎えてこう実感している。どんな仕事でもメリットとデメリットは表裏一体だな、と。

 芸能界の仕事でデメリットを感じる一例を挙げると、バラエティー番組で食レポをする時。ディレクターに強要されるわけではないけど、事前に言われたことがあるんだよね。「(お店に)協力していただいているので、ロケ中に一度は『美味しい!』と言ってください」と。

 気づいていない人もいるかもしれないけど、実は私、ディレクターの意向に沿っていないんですよ。心底、美味しいと感じても、ずーっとノーコメントを貫いてる。ひたすら黙々と食べるのみ。「美味しい!」と感動した表情をすればカメラがアップで映してくれるだろうけど、カメラに抜かれることは意識していない。

「タダで美味しい料理が食べられるんだから、つべこべ言わずに言うことを聞けばいいじゃないか!」。そう思う人に私は、やや怒りを込めて一石を投じる質問をしてみたい。「美味しい!」とか、「わが家に常備したい」と言ったら、後日、どんな未来が待ち受けているか知っていて言ってるんですか? と。

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 一言でも褒め言葉を発したが最後、次から次へとロケ先でお邪魔した店舗から、商品が送られてくるんだよ。高級な肉やコロッケ、うどん、醤油、果物‥‥これまで数えきれないほど送っていただいた。しかも、大量に。先日は、三陸地方からアワビを20個。沖縄在住の知人からは、マンゴーを14個送っていただいた。アワビは妹夫婦におすそ分けして、マンゴーは冷蔵庫に入りきらないから、毎日まるかじりした。

「無料で食べ物を送ってもらえるなんて、芸能人だからこその特権じゃないか」とか、「贅沢な悩みだ」と思われるかもしれない。

 もちろん、私だって最初に宅急便の封を開ける時はワクワクドキドキするんですよ。何を送ってくださったのかなと。そして開封すると、あまりの量に、どうやって処理をすべきか困惑する。

 でもね、ご存知のとおりわが家はカミさん(池波志乃)と2人暮らし。私が80歳でカミさんが67歳の高齢世帯だし、妹夫婦におすそ分けしてもさばききれない。私は戦前生まれで「食べ物を無駄にしてはいけない」と育てられた世代だし、最近は食品ロス問題も叫ばれているから、食べきれず捨ててしまうことに、相当な罪悪感を覚えるんだよね。とある県で老舗と呼ばれるメーカーさんから大量の瓶詰めをいただいた時は、食べられずに処分して申し訳なく、自分に腹が立った。

 マチャアキ(堺正章)と岡田美里さんは、大量の贈り物が原因で大ゲンカ。離婚の一因になったらしい。離婚会見で、岡田さんが語っていたよね。「贈られてくる膨大な中元・歳暮の対応が辛かったこと」が離婚につながったと。

中尾彬(なかお・あきら)俳優。1942年8月11日生まれ、千葉県出身。映画「極道の妻たち」、「ゴジラ」シリーズ、北野武監督の「アウトレイジビヨンド」やNHK大河他、バラエティー番組のコメンテーターなど幅広く活躍。

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