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職人が良い物を作るには「皆で飯を食え。酒を飲め」と語るワケ

幻冬舎ゴールドライフオンライン

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「東錦絵」に惚れた男、大倉屋松七郎の活躍。江戸中期の人々の暮らしや生き様が垣間見える長編歴史エンタメ小説!※本記事は、渋谷松雄氏の小説『大江戸弘メ帖 第一編 東錦絵』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

深川の色

ちょっと間があって

「それじゃ御前様、何ですか? これからは何も考えないで飲んで宜しいってことで?」

彫師の遠藤松五郎が明るい声で聞いた。

「そうさ。さっきの、“わいわい”で何となく皆の感じが一緒になったと思うンだがな」

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大倉屋の寮の、女中がまた酒を運んできた。

「さすが殿様だ。こいつぁ有難てぇ」

松五郎は、その太い指で、膳を引き寄せた。

「もう一度言うが、東海屋さんの奉書紙が今までになく、良い紙だと広めるンだ。弘めの摺り物を作るんだ。いいな、他に何かあるかな?」

巨川は皆を見回した。

「へい。十分分かりやした」

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