逃げたのではなく、パニックになったための行動だったと強調したのだった。2人は2年前の舞台共演で知り合い、交際していたようだが、山本によれば「恋人というより、ボーイフレンドの一人」だったという。
そこで、坂上の母親で所属事務所「JK企画」社長の淳子氏を直撃すると、こちらも憔悴した表情でひと言。
「忍には『他人に迷惑をかけるな』と口癖のように教えていたんですが…。彼は『おふくろ、ごめん。悪いことをしてしまった。これで僕の役者生命が断たれてもしょうがない』と。『きちんと責任を取りなさい』と言いました」
それから27年。いまだに現場にさしかかるたび、当時の状況が鮮明に浮かび上がる。
(山川敦司)
1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。