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さつまいもは「黒い汚れ」付きが甘い? ツイート拡散も…識者は否定「外見で甘みは判断不可能」

J-CASTニュース

「さつまいもは黒い汚れがついてるものを選んで」「黒い汚れは蜜のようなもの」――。さつまいもシーズンを迎える中、甘いさつまいもを選ぶための「豆知識」がツイッター上で拡散され、話題を呼んだ。

しかし、さつまいもの性質に詳しい識者は、J-CASTニュースの取材に「外見上で甘みを判断するのは不可能だと考えています」との見解を示す。さつまいもを買う際は、どのような基準で選べばよいのだろうか。

黒い汚れは「蜜ではありません」

話題になったのは、2022年9月4日にあるツイッターユーザーが投稿したツイート。皮の表面に黒い汚れがついたさつまいもの写真とともに「さつまいもは黒い汚れがついてるものを選んで」と呼びかけた。投稿者は「黒い汚れの正体はヤラピンと呼ばれる蜜のようなもの」だとし、「ヤラピンが多い芋は整腸作用があり甘味が強い」と、黒い汚れ付きを選ぶ利点を伝えた。

この投稿は9月15日までに1万3000リツイート、4万7000いいねを集め、ツイッターユーザーからは「勉強になりました」「選ぶときに助かる」「買う際の参考にしたい」などの声が相次いだ。複数のネットメディアでも紹介された。

J-CASTニュースは9月5日、ツイートの投稿者に今回の投稿内容について解説を求めたところ「現在様々な仕事を請け負っているため、質問に答える余裕がない」として、話を聞くことができなかった。

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一方、いもの研究者や農業者、関連企業などでつくる「日本いも類研究会」に見解を問うと、否定的な回答だった。

事務局長補佐で、さつまいもの生産・販売に関するコンサルタント事業などを手がけるさつまいもカンパニー(東京都足立区)の橋本亜友樹代表取締役は9月15日、取材に「外見上で(さつまいもの)甘みを判断するのは不可能だと考えています」との見方を示した。橋本氏によると、表面についた黒い汚れは、サツマイモの中に含まれる物質「ヤラピン」が傷などから染み出し、空気中でポリフェノール(クロロゲン酸)と反応して黒くなったもの。クロロゲン酸は、さつまいもの皮に多く含まれている。投稿者は黒い汚れを「蜜のようなもの」だとしていたが、橋本氏は「蜜ではありません」と明確に否定する。

投稿では「ヤラピンの多い芋は甘みが強い」としていた。ただ、橋本氏によると、さつまいもの甘さは、生いもに含まれる「ショ糖」と、加熱時に生成される「麦芽糖」によって主に決まる。ヤラピンとの関連性については「きちんと調査した論文などがないので断定はできない」としつつ、甘みが少なくヤラピン量が多い品種も存在することから、ヤラピンの多さと甘みの強さは「関係ないと考えています」との見解を示した。

さつまいも選びの基準は?

「ヤラピンが多い芋は整腸作用がある」という点については、「ヤラピンは緩下剤になると言われており、それが整腸作用として書かれているものだと思われます」としたものの、根拠となる論文は確認できていないとした。

生産者は、黒い汚れのついたさつまいもをどう扱っているのか。橋本氏は「外観上の品質が落ちますし、付くとなかなか取れないものなので、生産者はできる限り(汚れの発生原因となる)傷がつかないように扱います」と説明する。

では、消費者はどのような基準でさつまいもを選べばいいのか。橋本氏は「まずは品種名を確認する」ことが重要だと指摘する。特に「べにはるか」「安納いも」「シルクスイート」などの品種は、甘みが強くねっとりとした食感が特徴で、スーパーなどにも並びやすいことから、おすすめだとした。

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