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『鎌倉殿の13人』に集結したミュージカル俳優 三谷幸喜が信頼する演技巧者たちを紐解く

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 鎌倉幕府・文官のひとりとして実務を支える大江広元。この大江を担う栗原英雄も長らく劇団四季に在籍し、さまざまなミュージカルに出演してきたプレイヤーだが、彼が三谷の作品に出演するきっかけとなったのがシルビア・グラブと夫婦役を演じたミュージカル『タイタニック』だ。この舞台を観た三谷からオファーがあり、栗原は三谷脚本の大河ドラマ『真田丸』で真田信尹を演じ、その縁は本作にも繋がった。

 三谷大河皆勤賞・三浦義村役の山本耕史は子役時代にミュージカル『レ・ミゼラブル』でガブローシュを演じ、のちにマリウス役も担当。その他『RENT』や『tick,tick…BOOM!』、『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』、『メンフィス』、『アナスタシア』等の作品でもメインキャストを務めている。映像での印象が強い人も多いと思うが、じつは山本、ミュージカル界のスターでもあるのだ。意外といえば、今後、義時と争うことになる後鳥羽上皇役の尾上松也も『エリザベート』、『スリル・ミー』などのミュージカル作品に出演しており、山崎育三郎、城田優とは日本発のオリジナルミュージカル上演を目指すユニット「IMY」を結成中。

 最後に本ドラマの主演と大物たちにも触れておこう。義時役の小栗旬は2017年に福田雄一演出の『ヤングフランケンシュタイン』でミュージカル初主演。源氏の宿敵・平清盛を演じた松平健は『王様と私』でのちに渡辺謙もブロードウェイで演じたシャム王を2度に渡って担ったのをはじめ、最近では京本大我主演の『ニュージーズ』にも参加。後白河法皇役の西田敏行は『屋根の上のヴァイオリン弾き』で三代目となる主役を務めた。そして、りく役の宮沢りえの初舞台もじつはミュージカル。1991年に鳳蘭とのダブル主演で『Gypsy ジプシー』の舞台に立っている。

 と、思いつくままに書いてみたが、ミュージカルを主戦場とする俳優からちょっと意外なプレイヤーまで『鎌倉殿の13人』にはミュージカルに縁のある出演者が多数存在することがおわかりいただけたと思う。2020年前期の朝ドラ『エール』(NHK総合)のように音楽をテーマにした作品ならともかく、大河ドラマでこの布陣は珍しい。

 『鎌倉殿の13人』物語の終焉まであと約3カ月、次回はいよいよ“武士の鑑”畠山重忠(中川大志)の最期が描かれる。勝者の悲劇を背負う義時もミュージカル『日本の歴史』で歌われた一節を口ずさめば少しは楽になるのだろうか。

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 “あなたが悩んできたことは、いつか誰かが悩んだ悩み”。(上村由紀子)

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