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桜井政博氏「ゲームに与える賞をレースとして見るべきではない」 TGSさなかの「葛藤」動画が話題

J-CASTニュース

ゲームクリエイター・桜井政博氏は2022年9月15日、公式YouTubeチャンネルに投稿した動画で、「ゲームに与える賞って、誰が何の権利で行っているのでしょうね」と問いかけた。同氏が同日、世界最大級のゲームイベント「東京ゲームショウ2022(TGS2022)」で「ゲームデザイナーズ大賞」を発表していたこともあり、ネット上では「このタイミングでそーゆうこと言えるの強すぎる」といった声も上がった。

「その人がよいと思ったモノがNo.1」

桜井氏は、任天堂の人気ゲーム「大乱闘スマッシュブラザーズ」や「星のカービィ」といった作品を手がけてきたゲームクリエイター。YouTubeチャンネル「桜井政博のゲーム作るには」を8月24日に開設し、大きな話題となった。

同チャンネルで「ゲームに与える賞」と題した動画を投稿した桜井氏は、冒頭「私自らも日本ゲーム大賞の活動をしておいて、こんなことを言うのもはばかられるのですが」と切り出し、「ゲームに対する賞って、誰が何の権利で行っているのでしょうね」と問いかけた。

桜井氏は最初に、「その人がよいと思ったモノがNo.1」と自身の考えを強調。様々な価値観や狙い、方向性があるゲームの中で「一等賞を決めようということ自体は、私はあまり賛成できません」とした上で、「ゲームの良さはそれぞれの方向性です。順位やランクじゃないんです」と説明した。

このような考えを示しつつも、「それでもゲームの賞って山ほどありますよね」と話す桜井氏。これらの賞が存在する理由は、「作った人や支えたファンに喜んでもらうため」だと持論を展開した。制作者は受賞すると喜ぶとし、「いいものを作った人に、売り上げ以上の喜びはあった方が良いです」とした。

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こうした話を踏まえ、桜井氏は「だからこそゲームに与える賞をレースとして見るべきではないと思います」と主張。何かの位置を上げることで別の何かが下がるわけではなく、「ただ喜んでもらうためだけに介在すると考えるのが何よりかなと」と説明した。

「ゲームデザイナーズ大賞」の審査委員長をしている桜井氏は、自身について「これぞ『何様だよ』と言われても仕方がない」と述べ、さらに「『ゲームを作る側が評論する側に入ってどうするの』と言われても、まぁしょうがない。覚悟の上です」と付け加えた。

「ゲームデザイナーズ大賞」とは、「日本ゲーム大賞」内の1部門で、日本を代表するクリエイターがプロの視点で「創造性」や「斬新性」を基準に評価し、最も優れた作品を1つ選出するというもの。賞を主催する一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会は9月5日、桜井氏を含める審査員8人を発表した。

「桜井さんの価値観、尊敬します」

桜井氏は、9月15日の動画で、「日本ゲーム大賞」は基本的に得票数が一番の判断基準になるため、どうしても人気票になってしまうと指摘。「ゲームの評価ってもっと大切なものがあるのでは」と問いかけた上で、「ゲームに大切な独創性を、その生みの苦しみを味わったディレクターたちがちゃんと拾い上げる」ことには価値があると述べた。

最後に「基本的にゲームの賞は良いゲームを作った人たちとそのファンを喜ばせるためのものだ」と、桜井氏は締めくくっている。

桜井氏は動画の概要欄でも「私自身も、『ゲームデザイナーズ大賞』などに参画しているのですが、そこには葛藤もあるのです。ゲームに与える賞って、何のためにあるの??」と書いている。

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