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丸鶏はおかしらつきに限る!麻辣鶏で四川瀘州へ胃袋旅行に出かけよう|つくば『麻辣十食』【地方発送OK】

80C[ハオチー]

鶏の皮目を見て驚いた。このツヤ、この厚み、この弾力。触ってはいない。目にした写真から伝わってきたのだ。即座に予約し、足を運んだ。

筑波大学のお膝元、天久保に出現した滷味と四川家庭料理の店

『麻辣十食』は、筑波大学のお膝元・天久保エリアにある小体な四川料理店だ。

店内はテーブルを3~4卓並べた、簡素な食堂風の佇まい。店内の冷蔵ケースにはおつまみにぴったりの滷味(ルーウェイ:lǔwèi:複数の香辛料を入れた煮込み汁・滷水(滷汁)で食材を煮込んだもの)がずらりと並ぶ。

『麻辣十食』外観。四川の地方都市の街角で見かけるような赤と黄色の看板がどどんと目に飛び込んでくる。 滷味を買いに店に寄る人も。写真は上段左がアヒルの水掻き、右が鶏の爪(もみじ)。下段左が鶏の砂肝、右が豚足。おつまみにぴったりだ。 鶏の砂肝。左下にチラ見えしているのはウサギを麻辣風味で調理したもの。 滷味のメニュー。

滷味というと鶏の足、手羽先、砂肝、鴨の首、鴨の舌、豚足、豚耳、牛ハチノス、うずらの卵、蓮根などが定番だが、この店はそれだけに留まらない。滷味の中に、他店ではあまり見ることのないスペシャルな一品があるのだ。それが冒頭でご紹介した鶏料理、麻辣鶏(マーラージー:málàjī)である。

鶏は締めたて、皮はむっちり。納得のいく麻辣鶏ができるまで

実はこの料理、店主の孫麗さんが生まれ育った四川省南部・瀘州市(ろしゅうし)古藺県(こりんけん)の郷土料理。現地では古藺麻辣鶏(古蔺麻辣鸡:グーリンマーラージー:gǔlìnmálàjī)と呼ばれ、100年以上作り継がれる名菜となっている。

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ちなみに瀘州といえば酒の街。日本の中国食材店にほぼ漏れなく並んでいる白酒『瀘州老窖(ろしゅうろうこう)』を見たことがある方もいるのではないだろうか。そして古藺は、四川省や貴州省ならどこでも見かける『郎酒』の産地だ。要は、白酒好きにはこの上なく有名な場所である。

白酒『瀘州老窖(ろしゅうろうこう)』。写真の二曲酒は泡菜(漬物)の仕込みなど料理用にもおすすめ。特曲は中国四大白酒に数えられる銘酒。

さて、そんな故郷の麻辣鶏を日本で再現するのに、孫麗さんには外せないこだわりがあった。

まず、鶏は四川同様に締めたてがいい。身は部位それぞれに歯ごたえがあるのがよく、さらに理想をいえば、煮込んでもボロボロと崩れない、ハリのある皮を持つ鶏を使いたい。そして、日本の丸鶏というと首から上は切り落とされているのが普通だが、“おかしら”も欠かせない。

「鶏を丸ごと調理するのに、頭がなくては完成しません。日本でも、大きな鯛を丸ごと料理するのに、頭が落ちていたら残念でしょう?“おかしら付き”は縁起がいい。その考えに似ています」

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