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浪曲に魅せられ、空襲を生き延び…99歳の曲師・玉川祐子の半生

女性自身

「それでは、お時間の見えますまで!」

 

若手浪曲師・港家小そめさんの、ひときわ大きな声が場内に響く。このひと声が、演題が始まる合図だ。すると、上手に座る曲師・玉川祐子さん、待ってましたとばかりに三味線を構え直し、バチをサッと動かした。同時に、気合の入った掛け声を、甲高く発する。

 

「イヨーーーッ!」

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22年8月の東京・浅草。浅草寺のすぐ脇にある「木馬亭」では、真夏のこの日も、日本浪曲協会主催の定席が開かれていた。開演はお昼、12時15分。120ほどの座席に対し、この日の入りは3割ほど。エアコンの効いた場内には高齢の客に交じって、チラホラと若いファンの姿もあった。2組目に舞台に上がったのが、小そめさんと祐子さんのコンビだった。

 

浪曲ーー。「浪花節」とも呼ばれる日本の伝統話芸。同じ話芸でも、それぞれ1人で舞台を務める講談や落語と違って、こちらは「語り」を担う「浪曲師」と、それを盛り上げる三味線の「曲師」、2人で芸を作り上げる。

 

通常、舞台上手の曲師の前に、客席からの目隠しに設えてある衝立が、この日は本誌の撮影のため、特別に外されていた。そう、今回の主人公は曲師の祐子さん。

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