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ドライブデートで、濡れた足の彼女がそのまま…。男がデート中に幻滅してしまった理由とは

東京カレンダー

男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。

出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。

—果たして、あの時どうすればよかったのだろうか?

できなかった答えあわせを、今ここで。

今週のテーマは「相手から積極的に“顔がタイプ”と言われたのに冷たくなった理由は?」という質問。さて、その答えとは?

▶【Q】はこちら:「可愛いから、紹介してほしい」SNSで見つけた美女とデートをしてみたら意外な結末に…



あれは、何気なくインスタを見ていた時のことだった。女友達の梨花がアップしていたストーリーズの投稿に、思わずスクロールしていた手が止まる。

「この子、可愛い」

早速梨花にDMを送り、会わせてくれないかとお願いしてみることにした。

― kaito:この子すごいタイプなんだけど!
― 梨花:志穂のこと?紹介しようか?
― kaito:いいの?今彼氏とかいないのかな。
― 梨花:少し前に別れて、彼氏欲しいって言っていた気がするから…聞いてみるよ!

こうして僕は志穂に会えることになり、何度かデートへ行くことになる。

最初はすごくいいなと思っていた。顔がタイプというのは、何だかんだ言っても、男にとってはとても重要なことだから。

でも2人きりで会うたびに、僕は志穂のある部分をつい見てしまい、そして幻滅していくことになる…。


A1:洋服のシワが気になる…!


梨花とDMのやり取りをした1ヶ月後。梨花は本当に志穂に聞いてくれたようで、3人での会食が実現した。

志穂は実際に会っても可愛くて、僕は心の中でだいぶ浮ついていた。

「こちら、海斗です。志穂のことタイプなんだって」

梨花からの紹介に対し、僕は素直な言葉を伝える。

「初めまして。ごめんね急に。でも僕、志穂ちゃんのことすごくタイプで…」

すると、顔を赤らめて照れる志穂。その仕草も可愛い。

「いえいえ、そんなそんな…」
「志穂ちゃんは、今何してるんですか?」
「私はIT系です」
「オフィスはどこにあるの?」
「今は渋谷にあります。リモートが半分くらいなのですが…」

矢継ぎ早に質問してしまったけれど、ひとつひとつ、丁寧に答えてくれる志穂。印象も良かったので、僕はもちろん、デートに誘ってみた。

「志穂ちゃん、今度2人で食事へ行きませんか?」
「は、はい。もちろんです」

こうして、僕たちは初デートをすることになる。ただここで、僕は「あれ?」と思うことがあった。



待ち合わせ当日。10分ほど遅れるという志穂からの連絡に対し、僕はスマホをいじったりして時間を潰していた。

「すみません、お待たせしました」

遅刻は別に構わない。それよりも、僕は慌ててやってきた志穂の姿を見て、思わず二度見してしまった。

なぜか洋服がシワシワだったのだ。



「僕もさっき来たところだから。忙しかった?」
「ちょっとマツエクが終わらなくて…」

ただ、この言葉を聞いて納得した。マツエクをしたことがないからわからないけれど、美容室みたいなものだろ。施術中に寝っ転がったりするのかもしれない。

― だったら仕方ないか。

ちょっと大きめのシャツをラフに着ていた志穂。

「だからか。全然大丈夫だよ。とりあえず何か飲もうか」
「はい!」

ただ“あえてシワを作ったのかな?”と思うくらい、本人はまったく気にしていない様子だ。

だから僕は気にしないことに決めた。急いで来てくれたため、着替える時間もなかったのだろう。

「梨花とはいつからのお友達なの?」
「実は社会人になってからのお付き合いで」
「そうなんだ。梨花ってイイ奴でしょ?」
「はい。とっても大好きな友達です」

― うん、性格も良いしいい子だ!

そう思ったので、次のデートにも誘ってみた。でもやっぱり、僕はどうしても気になる点が出てきてしまった。


A2:濡れた傘や足を拭いたりすらしない点


二度目のデートは、ドライブをすることになった。

もともと車の運転が好きだし、志穂と一緒に少し足を延ばしてみるのもいいかなと思ったからだった。

ただ当日はあいにくの雨で、家を出る時に少しテンションが下がってしまった。それでも、今日は楽しみにしていた日。気分を切り替えて、志穂の家の下まで迎えに行った。

しかし志穂のマンションのエントランスが工事中だったため、少し離れた道に停めて待つことにした。

そしてしばらく待っていると、志穂が傘をさしながらやってきた。

「海斗くん、お待たせ。車ありがとう」
「いえいえ」

ここまでは良かった。僕が驚いたのは、濡れた傘の水滴を外ではらうこともなく、そのまま車に乗り込んできたことだった。



車に乗り込んだ後も、気にする様子はまったく感じられない。傘を開いた状態で助手席の足元に…正確に言うと、シートにまで水滴をつけている志穂。

「雨だねー…。残念」
「まぁでも雨だからこそできる楽しいこともあるし。それよりちょっと歩かせちゃってごめんね。エントランスに入れなくて」
「ううん、今工事中だから。場所すぐわかった?」

会話が、まったく頭に入ってこない。志穂は気にならないのだろうか。

僕は、気になってしまう。人の車に乗る際に水滴は極力落とすし、傘を閉じて、シートが濡れないように配慮する。

「いやいや、全然だよ。ありがとう。志穂ちゃん、傘よければ畳んで後ろに置いておこうか?」
「ううん、濡れてるし足元で大丈夫だよ」
「本当?靴と洋服が雫で汚れちゃわない?大丈夫?」

そう諭してみるものの、本人は全然気がついていない。

「海斗くんって、どうしてそんなに気が利くの?」
「そう?普通だよ」

― いやいや。普通はちゃんと水を切って、閉じるだろ。しかも人の車に乗るのに…。

親から教えてもらわなかったのだろうか。そんなことを考えていると、この後の志穂の言動が気になって仕方なくなってしまった。



ランチはお座敷スタイルの店を予約していたのけれど、そのマナーも気になってしまう。

なぜなら、志穂は少し濡れた足元をハンカチなどで拭くこともなく、そのまま座敷へ上がったのだ。

― え…。そこ拭かないの?

店の駐車場が少し遠いところにあり、数分歩かせてしまった僕も悪い。そこでスカートが濡れてしまったのは、志穂のせいでもない。

でも濡れた足を気にすることなく、普通に座敷に上がった志穂を見て、僕はドン引きしてしまった。

「あ〜お腹いっぱい」

食後に幸せそうな志穂を見ても、もう何の感情も湧いてこない。

「おいしかったね。本当は晴れてたら、長谷寺でも行こうかなと思ったんだけど…室内に変更しようか」
「お気遣いありがとう。でもせっかくだし、長谷寺とか行こうよ」
「大丈夫?歩ける?足と靴がまた濡れちゃうかなと思って…」
「全然大丈夫だよ。どうせ乾くし!」

― いや、だから…。マナーってものがあるでしょ。

どんなに可愛くても、品がない。マナー云々以前の問題かもしれないけれど、これでは親や友人には恥ずかしくて紹介はできない。

外見も大事だけれど、他にもっと大切なことがあるなと気がついたデートだった。

そしてこれ以降、すっかり冷めてしまった僕は志穂に連絡をしなくなった。


▶【Q】はこちら:「可愛いから、紹介してほしい」SNSで見つけた美女とデートをしてみたら意外な結末に…

▶1話目はこちら:「この男、セコすぎ…!」デートの最後に男が破ってしまった、禁断の掟

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