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独占「業務スーパー」の舞台裏 1円を削る値上げとの戦い:ガイアの夜明け

テレ東プラス

9月9日(金)に放送された「ガイアの夜明け」(毎週金曜夜10時)のテーマは「独占!業務スーパーの舞台裏~値上げとの戦い~」。
低価格&大容量を武器に、右肩上がりで成長してきた「業務スーパー」にも、値上げの波が押し寄せていた。商品開発チームでは、値上げを避けるべく人気プライベートブランド商品の改良に着手。原価1円をめぐる攻防の舞台裏にカメラが入った。
さらに、「業務スーパー」の低価格を影で支えるM&Aチームを初取材。経営難の工場を再生させる独自のやり方に迫った。

低価格&大容量!「業務スーパー」は庶民の味方


東京・北区にある「業務スーパー」にやってきたのは、6人の子どもを育てる高根愛さん(32)。生後8ヵ月の赤ちゃんを抱っこした高根さんのお目当ては、低価格で大容量の商品の数々。


焼きそばは1キロ入って159円、焼き鳥は50本入りで1本あたりにすると27円、1リットル入りの巨大ドレッシングは451円。1週間分の食材など、45品お買い上げで、しめて1万4020円だ。

家族がお腹をすかせて待つ中、調理開始してわずか10分で完成。食卓に上ったのは焼きそばに白身魚のフライ…すべて「業務スーパー」のもので、家族8人で約700円。夫の高根健志郎さん(34)は、「子どもたちが大きくなっていって、食費もかさんでいくと思うので、うちみたいな家族は助かる」と話す。


2000年、「業務スーパー」1号店が、兵庫県三木市にオープンした。大容量の業務用の食材を一般客に卸値で販売する店として始まったが、これが大誤算。業者専用だと思われて売れなかったのだ。そこで看板に「一般のお客様大歓迎」というフレーズを付け足すと、庶民の心をつかみ、今では一般客が9割に。売上高は右肩上がりで3620億円(2021年)になった。

兵庫・神戸市にある「業務スーパー」直営店の売り場を見て回るのは、商品開発部 部長・竹下厚二さん(54歳)。小麦が原料のパスタは、1年前から50円以上の値上げ、イタリアから直輸入しているホールトマトの缶詰も140円値上げした。だが竹下さんは、自社ブランドの商品だけはなんとしても値上げを阻止したいと考えていた。


「加工品は企業努力で、ある程度はコストを抑えることができますので。値段をかければ誰でもおいしいものを作れる。いかに安くおいしいものを作れるかを目指してやっている。一銭でも安くできるように」と話す竹下さん。竹下さんは以前、商社で食品の原料を調達しており、8年前、その手腕に目をつけた「神戸物産」がヘッドハンティングした。

「業務スーパー」を展開する「神戸物産」の本社(兵庫・加古川市)。この日、竹下さんのもとを、「神戸物産」に食用油を卸している「辻製油」(※辻の字は一点しんにょう)営業部の山出智広さんが訪れた。油の原料が高騰する中、価格交渉のためにやってきたのだ。
提示された価格は1キロ10円の値上げで、「業務スーパー」側は年間2000万円もコストがかさむ計算。今回はいったん、見積りを持ち帰ってもらった。


6月上旬。「神戸物産」では、油の価格高騰を受け、対策会議が開かれた。プライベートブランドの商品を見直し、油の量を減らして作り直すことにしたのだ。そこで目を付けたのが、油を大量に使う1リットルサイズのドレッシング。竹下さんは「今の価格を維持できるように改良する。今までで一番難しい改良ですね」と話す。

担当するのは、入社10年目、商品開発部の船野年之さん(39歳)。最初に手を付けたのは、人気の「銀の胡麻ドレッシング」だ。「ドレッシングの中にマヨネーズが入っているので、まずはそこのコストダウンを図る」。油を2割減らしてマヨネーズを作ってみたが、やはりうま味のコクが失われてしまった。


そんな中、「神戸物産」と取引している大手食品メーカー「味の素」から、スイーツなどにも使われている調味料の売り込みが。この調味料はホタテの旨味成分から作ったもので、油を減らしたドレッシングのコクを補うという。船野さんは、早速「味の素」が提案した調味料を使い、マヨネーズの改良に挑むことに。果たして、その出来栄えは? 新しい「銀の胡麻ドレッシング」は成功するのか。


6月下旬。竹下さんら商品開発部のメンバーが訪れたのは、加工食品や調味料などを集めた大規模な食品展示会。原材料が高騰する中、商品に生かせるものがないか見て回る。
ここで竹下さんが注目したのが、植物油脂を加工した商品。肉を使った風味が出せる大豆由来のハンバーグに目を止める。数日後、何かを閃いた竹下さんは、仕入れた植物油脂を使って”ある商品”の改良に動きだす。



倒産寸前の工場を再生!人気商品製造の秘話

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「神戸物産」には、「業務スーパー」の安さを生み出すもう一つの武器がある。それが、特命を受けた企業の調査チーム。今回「ガイア」のカメラが初めて取材した。
彼らは、企業を買収合併するM&Aの極秘情報を扱っており、これまで10社以上を買収合併し、傘下に収めてきた。
店舗数が急拡大する中、製造ラインの確保は緊急の課題で、M&A・企業調査担当 三木惇史さんは、「より供給能力が上がるので、スケールメリットも出るし、より安く商品を作ることができる」と話す。


宮城・角田市。「神戸物産」が買収した「宮城製粉」は、台湾スイーツ「豆乳花」が大ヒットし、最盛期の従業員は100人、年間24億円(2006年)を売り上げていたが、ブームが終わると赤字に転落。2010年、「神戸物産」のグループに加わると、工場は一変した。
かつてスイーツを作っていた釜で煮込んでいるのはカレー。「神戸物産」は、デザート作りに使っていた設備をそのまま活用して作ることができるレトルトカレーを独自に開発した。
「業務スーパー」の店舗拡大とともにカレーの生産量も年々増加、一度は潰れた「宮城製粉」が、今や年間60億円を売り上げる工場へと復活を遂げていたのだ。


「神戸物産」は、こうした経営難に陥った食品工場を買収してプライベートブランド商品を生産する工場へと再生。今やグループ工場は全国に25カ所あり、「業務スーパー」の躍進を支えている。
そんな中、7月上旬、工場の買収に新たな動きが。経営難の工場に足を運び、どんな商品を作れるのかを直接視察するというが――。

年内1000店舗へ「業務スーパー」のフランチャイズ戦略


実は「業務スーパー」は、現在979店舗あるうち、直営店はわずか3店舗(※7月31日現在)。ほとんどをフランチャイズで運営している。
番組ではこの他、7月28日にオープンした「業務スーパー 博多半道橋店」に密着。この店で12店舗目となるオーナー・清水浩夫さんが「業務スーパー」に力を入れる複雑な事情に迫った。


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