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ワンランク上の“大人の鮨デート”ができる、ムーディーな名店4選

東京カレンダー

鮨デートを成功させるには、握りのクオリティと同じくらい、ムードが大切。

だから、東京を知り尽くした大人は、カウンターの“照明”に着目する。

2人の距離感をぐっと縮めるため、適度な仄暗さのある艶やかなお店をチョイスしたい!

そこで今回は、ムード満点のカウンター鮨デートができる名店を厳選してご紹介しよう!



※コロナ禍の状況につき、来店の際には店舗へお問い合わせください。



▽INDEX

1.暗いからこそ、“温度”と“香り”を感じる神楽坂の鮨

2.大人の中目黒デートに! 鮨×アートを楽しむ名店

3.マンションの一室に広がる“漆黒の隠れ家鮨”

4.世田谷区民が足繁く通うムーディーな実力派


1.暗いからこそ、“温度”と“香り”を感じる神楽坂の鮨
『すし ふくづか』


古びた建物の2階、秘密のアジトのような雰囲気を放つ黒い扉の向こうでは、夜毎、鮨の“夜会”が開かれる。

感覚を研ぎ澄まし、温度と香りで味わう新しき鮨の世界へ。



目が慣れるまで、しばし時間を要するほどの暗闇。初めて訪れたふたりなら、戸惑いは隠せない。

だが、これには理由がある。

それは、ろうそくの光の中、五感を研ぎ澄ませて楽しむ茶会、「夜咄」が店のコンセプトだからだ。

『すし ふくづか』の鮨は、温度と香りに徹底的にこだわる。それゆえ、あえて仄暗い空間を作ることで、「夜咄」同様、五感を呼び覚ます空間を整えているのだ。

「昔から伝わる、煮る、蒸す、酢締め、漬ける、焼くといった工程を突き詰めた結果、温度と香りこそ、うちの個性だと行き着いた」と、大将の福塚寛希さん。

シャリ、わさび、ガリ、さらには握り方まで3種以上を使い分け、ネタの温度も徹底的にコントロールする。

古典的な仕事に自身の解釈を加え、唯一無二の鮨を追求し続けるその姿は、求道者そのもの。

至高の鮨と稀有な“暗がり鮨”体験は、ふたりの忘れられない思い出として刻まれるはずだ。


徹底的に鮨と向き合う真摯な姿勢が凝縮された、完成度の高い握りと一品


この日、「やま幸」から届いたのは、境港で水揚げされた一番の本まぐろ。

夏のまぐろ特有の酸味と赤酢のシャリが一体となり、さわやかな旨みが口の中であふれ出す。



尾下と呼ばれる筋肉質な部分から丁寧に剥がし、山芋とすじ青のりを合わせた「山かけ」。

滑らかできめ細かい味わいが余韻を残す。



江戸前鮨のネタの代表、シャコを醤油漬けにした1品。

燻製し、醤油漬けにしたうずらのたまごが絡み合い、濃厚なコクをもたらしている。

全て「おまかせ」(33,000円)の一例。



神楽坂の風情ある石畳を小さく灯す行燈が目印。



神楽坂らしい細い路地の一角に佇む、雑居ビルの2階。

掲げられた暖簾と足元の行燈は、ビル前まで来ないと見つけられないので注意したい。



山形県温海町出身。20年以上、都内の鮨店で修業し、36歳で独立。

これまでの経験をゼロから見直し、一体感ある江戸前鮨を目指す。

漁港近くの街で育ち、趣味は「産地めぐり」。


◆2軒目に誘うなら、すぐそばのBARへ◆



男女それぞれに手渡される異なるメニュー表が楽しい
『Bar LIDEMO』


季節のフレッシュフルーツを使ったカクテルのほかに、ポートワインやラム酒の品ぞろえも豊富。

飲み口やボトルのデザインを基準に、男性用と女性用、ふたつのメニュー表が用意されている。


2.大人の中目黒デートに! 鮨×アートを楽しむ名店
『宇田津 鮨』


酒場から漏れ出す賑わいを横目に、高架沿いを歩くこと約5分。

住宅街へと続く緑道をさらに進んだその裏手では、審美眼を持つ大人たちが静かに鮨を愛でている。



鮨店、というよりもギャラリーといった趣が色濃い『宇田津 鮨』。

さぞやアートに造詣の深い大将なのだろうと想像するが、本人は「実は全然、なんです」と豪快に笑う。では、なぜこの空間が?

「シンプルに鮨は芸術だという信念と、それを体現できる空間づくりに強い思いがあって、アートギャラリーの方と意見を交わしながら、作品選定を含めとことんこだわりました」


不定期で変わるアートは店の雰囲気も変える!


写真家・細江英公が撮影した三島由紀夫。

鍛え上げられた体と鋭い眼差しが、観るものの心に強く訴えかける。



かくして、アート以外、一切の装飾が排された唯一無二の暗がり鮨が誕生した。

モルテックスのグレーの壁にギャラリー仕様のピンスポット、そこに流れるジャズと供される見目麗しい器。細部に至る妥協なきこだわりが、主役の鮨の芸術性をさらに高めている。

そして、伝統的な江戸前鮨に新たな息吹を吹き込んだ一品料理も、五感を存分に刺激。

おまかせの約2時間、ふたりを終始包むのは、えもいわれぬ幸福感。そのまま2軒目へ、自然と足が向くのは間違いない。


江戸前の仕事を軸にした逸品は、見た目を裏切る実直な味わいこそ真骨頂


北海道産うにとシャリの間に鎮座するのは、青のりの素揚げ。

天ぷらからインスピレーションを受けた一貫。



ガラス工芸作家、能登朝奈が手掛けた清涼感ある器を開けると、煙とともに「大トロの燻製」があらわれる。

濃厚な脂と薫香がたまらない。



店の名刺がわりのひと皿として知られる「魚のハーブ巻き」。

シャキシャキした食感の無農薬ハーブと、ねっとりした魚の食感のコントラストが光る。

全て「おまかせ」(22,000円)の一例(他に33,000円の「おまかせ」あり)。



目印は、小窓からのぞくテキーラボトル!



周囲に飲食店は一切なく、巨大なグレーのボックスのような外観も闇夜に溶け込み分かりづらい。

蔵を思わせる木製の扉が、店内への入り口だ。



実家の隣が鮨店で幼い頃から出入りし、鮨職人になる夢を持つ。

『銀座 鮨一』を筆頭に、江戸前鮨の名店で修業後、2019年に独立。


◆2軒目に誘うなら、すぐそばのBARへ◆



外に出ることなく移動できるクラフトスピリッツバー
『Faramarz Lounge & Gallery』


隣にアートギャラリーを兼ねたバーがあり、自然な流れで移動できる。

銅板が鈍い光を放つカウンター席では、食後酒を兼ねての特別なカクテルを。

艶っぽい雰囲気はデートにもぴったり。


3.マンションの一室に広がる“漆黒の隠れ家鮨”
『鮨 梢』


高級住宅地につらなるマンションの1階。

看板なき入り口の向こうでは、予約したその日を心待ちにしていた大人たちの熱気で満ちている。



『鮨 梢』に足を踏み入れ、まず目に飛び込んでくるのは、カウンターより一段高く設けられた板場だろう。

漆黒の壁に取り囲まれ、ステージと呼んだ方がしっくりくるそれを、大将の梢 ひろしさんは茶目っ気たっぷりにこう話す。

「世代的に『料理の鉄人』に憧れたクチで。ここに立つと鉄人気分で、気合いが入るんです(笑)」

頭上を見上げれば、むき出しの配管とコンクリート、カウンターにはハンス・S・ヤコブセンがデザインを手掛けたアームチェアが並び、インダストリアルかつモダンな雰囲気を生み出している。

昨秋のオープン以来、早くも予約困難となっているが、その理由は洗練された空間だけではない。

『赤坂 菊乃井』、『鮨 なんば』で経験を積んだ梢さんの確かな仕事も、大人たちを感動させている。

劇場のような空間で、肩寄せ合って味わう至高の鮨。恋の行方に確かな手応えを感じさせる切り札として、予約は早めにしておきたい。


名店出身の大将によるツマミと握り全26品が、大人の鮨経験値を上げる


宴の始まりは「ぼたん海老」から。

塩漬けにしたたまご、わさび、エビ味噌で3つの味わいを楽しめる。



「やま幸」の大トロは、異なる切り方の二貫を食べ比べる趣向。

細かく刃入れしたものとそうでないものでは、脂の感じ方がまるで違うことに驚かされる。



大葉で巻いた鉄火巻は、北九州の実家の鮨店で名物だった「二鶴巻き」。

全て「おまかせ」(28,000円)の一例。



目印は、ひっそり飾られた一輪の花!



洋風の外観のマンションの1階、灯りに照らされた木製のドアが店の入り口。

住宅街ということもあり、夜は人の行き交いも少なく静かだ。


カウンターの扉の奥に隠しセラーあり!


「20代、仕事終わりで毎晩バーに通っていた」という経験も、店作りに大いに貢献。

和とも洋ともいえる唯一無二の空間になっている。



福岡県北九州市出身。『赤坂 菊乃井』ほか日本料理店で修業後、一度は家業の鮨店を継ぐ。36歳で再上京し、『鮨 なんば』を経て独立。

サブカル好きという一面を持つ。


◆2軒目に誘うなら、すぐそばのBARへ◆



名建築家の独創性が息づく、オーセンティックな空間
『メインバー あさま』


村野藤吾氏によって建築された「グランドプリンスホテル新高輪」のメインバー。

曲線を描いた特大のバーカウンターや、奥行きのある高い天井など、非日常な空間で余韻に浸ろう。


4.世田谷区民が足繁く通うムーディーな実力派
『経堂にし岡』


経堂、成城といった世田谷の高級住宅地に住む大人たちがその開店に歓喜し、足繁く通う店がある。

27歳という若き職人が魅せる熟成鮨の世界へ。



どこかのんびりした空気感漂う商店街を抜け、住宅街へと差し掛かる。

本当にここ?思わずそうふたりで顔を見合わせてしまうほど普通のマンションだが、『経堂にし岡』は確かにその場所にある。

入ってすぐ目に飛び込んでくるのは、波打つ白のカウンターバック。暗闇の中、目が慣れると浮かび上がる松、おひつ、包丁。

まるで侍映画のような世界観に、これから何が始まるのか、高揚は一気に加速する。だが、登場するのは強面の侍、ではなく柔和な表情を浮かべた若き大将だ。

“魚オタク”を自認する西岡洋介さんは、元は和の料理人。

魚の個体差を見極め、それぞれを“食べ頃”で寝かせる熟成の技術は「独学で研究した」というが、ひと口食べれば、“本物”と確信させるに十分。

世田谷の美食家たちを中心に、次々とファンを増やしている。

「バーみたいな鮨店があるんだけど、行かない?」。そんな誘い文句で、彼女を連れ出したい。


鮨経験値の高い大人も唸る、一流の貫禄漂う熟成技の数々


青柚子の風味がさわやかに香る「あいなめの葛たたき」。



背トロと呼ばれる血合いの下の部分を、2ヶ月熟成。

夏のまぐろらしい酸味と旨みが、最高のバランスで口の中で溶けていく。



こちらも2ヶ月熟成した、メカジキのヅケ。

ザクッとした食感、余韻を残す甘み、ほのかな脂、全てが渾然一体となって押し寄せる。握りの〆に供される自信の一貫。

全て「おまかせ」(16,500円)の一例(※仕入れによって、多少変動あり)。


中盤でお目見えする“混ぜ鮨”は見逃せない!


長良川の天然の鮎を塩焼きにし、内臓を骨ごと細かくほぐす。そこに赤酢の効いたシャリを加え、“混ぜ鮨”に。

「鮎の醍醐味である内臓の苦味を味わってもらうには、握りではなくこれがベストなんです」。

ツマミと握りを交互に出す構成も、酒飲みにはたまらない。


目印は、壁に埋め込まれた黒い看板!


地下へと続く少し勾配のある階段。

まるで秘密基地へと通じるようなファサードに、扉を開ける前からワクワクする。中は一切うかがえない。



東京都調布市出身。地元の和食店で修業するも、コロナ禍を機に退職。一念発起し、2021年3月に自身の店を構える。

趣味は釣り。


◆2軒目に誘うなら、すぐそばのBARへ◆



洋酒の種類は200以上!気軽に立ち寄れる“正統派”
『月の花』


各国のウイスキーをはじめとした洋酒のラインナップが充実。

オーセンティックなサービスを提供しながらも、季節の果物の仕入れを欠かさず、フルーツカクテルは常時10種前後を展開。



カウンターのムードひとつで、鮨デートの成功率はぐんと上がる!

ワンランク上の東京の大人になれる名店へ、ぜひ足を運んでいただきたい。


 
   

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