その渡嘉敷をはじめ、20歳の平下愛佳(トヨタ自動車 アンテロープス)が第1戦で6スティールを挙げるなど攻守において奮起。ポイントガードの安間志織(ウマナ・レイェ・ベネツィア)も2試合を通してアグレッシブなプレーを見せるなど、「東京2020オリンピック競技大会」不出場の実力派や若手選手たちが躍動した。加えて、東京オリンピックでは最年少だったが、現在は必要不可欠のポイントゲッターとして気を吐いた東藤など、それぞれが持ち味を発揮していたことも明るい材料だ。
「いろいろな選択肢がある中で、相手が何をしてくるかによって自分たちがいい選択をしないといけない。『これをやろう』といったことを選手間で話していかないといけないのですが、少しずついろいろな選手から声が出てきています」と髙田。さらに「コミュニケーションを取ることで相手に適応できる能力が高まっていると思います。今、その最終段階に向けて毎日練習しているところ。少しずつそれができていると感じます」と、チームの現状を的確に語った。
「(ワールドカップでも)相手は日本の持ち味であるスピードを抑えようとしてくるので、今回の試合はすごくいい機会だし、しっかりと修正していきたいです」と髙田は、チームメートの思いを代弁。2021年に続き、コロナ禍により海外遠征など対外試合が少ない中、ラトビアを相手に戦った三井不動産カップは、日本の力を測る上でも、価値ある、意味深い2試合となった。
文=田島早苗
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