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メキシコでは都市全体が麻薬カルテルに包囲されている。複数の都市が襲撃される

カラパイア


 メキシコは今現在も麻薬戦争の渦中にある。それを象徴するかのように、8月9日以降、メキシコの複数の都市が麻薬カルテルによる襲撃を受けているそうだ。

 ギャングたちは街中に放火して回り、10名以上の犠牲者が出ている。組織の幹部が逮捕されたことをきっかけに、報復として行われているようだ。

 これを制御することができないメキシコ当局は、せっかく逮捕した幹部を釈放したとの噂で、犯罪組織に対する政府の無能力を露呈する事態となっている。

 もはやメキシコでは麻薬カルテルが都市を牛耳っているのだ。

幹部逮捕に対する報復行動

 8月9日、メキシコ西部のハリスコ州とガナファト州へのギャングの襲撃は10時間ほど続いた。

 Vice World Newsが伝えるところによると、その直前にメキシコ当局が麻薬カルテル「ハリスコ新世代カルテル(CJNG)」の幹部複数名を逮捕したのだという。

 これに対する報復として、ギャングはグアダラハラ、イラプアト、セラヤ、レオンといった複数の都市を襲撃し、炎上する車両によって交通が麻痺したほか、25軒のコンビニで火災が発生した。

Violence Breaks Out In Popular Mexican Tourist Destination

 またあくまで噂だが、CJNGの最高幹部の1人、リカルド・ルイスも逮捕されたようだ。ただし、メキシコのロペス=オブラドール大統領が先日開かれた記者会見でこれを否定している。

 大統領によると、この襲撃の間に16人を逮捕したという。詳しい身元は公表されていないが、「これほどの強い反応があったことから、重要人物と考えられる」と述べている。

 逮捕者の情報を明かしたがらない大統領の態度から、リカルド・ルイスは逮捕されたが、ギャングからの報復を恐れて釈放されたとの憶測がメディアの間で流れている。

現政府では麻薬カルテルを制御することはできない?

 ロペス=オブラドール政権下では、同じようなことが過去にも起きている。

 2019年10月、メキシコ当局はオビディオ・グスマン(メキシコ最大の犯罪組織シナロア・カルテルの幹部)を拘束するも、カルテルが警察を上回る戦力で反撃を開始。

結局、グスマンは釈放され、後に攻撃を止めるため釈放を命じたと大統領から発表された。

 メキシコの安全保障アナリスト、アレハンドロ・オペは、「このような政府に圧力をかける戦術は、特に目新しいものではない」「犯罪組織に大勢の兵隊はいらない。手軽で安上がりな方法で襲撃してやれば、大混乱を起こせる」と語っている。

 麻薬カルテルはオビディオ・グスマン事件に味を占めたようで、彼らは今や市内で騒動を起こせば警察に対応できると考えているようだ。

メキシコはこのまま麻薬カルテルの支配下におかれてしまうのか?

 ロペス=オブラドール大統領がリカルド・ルイスの逮捕を否定したのは、チワワ州最大の都市シウダー・フアレスが襲撃された数時間後のことだった。

 先週木曜日、シウダー・フアレスの刑務所で、面会を希望する家族を装った男数名が現れ、受刑者3名を殺害。これを皮切りにフアレス市内は大混乱に陥った。

 市内の各地で放火が起き、コンビニ店内で焼け死んだ妊婦や地元ラジオ局のスタッフなど、10人以上の犠牲者が出ている。当局の発表によれば、コンビニ4軒とガソリンスタンド1軒が放火されたという。

 どうも事件の背景には、シナロア・カルテル一派の「メヒクレス」と、敵対勢力のフアレス・カルテル一派「ラ・リネーア」との抗争が関係しているようだ。しかし、市民もまたその犠牲になっている。  ロペス=オブラドール大統領は事件翌日の記者会見で、「報復として罪のない人々が襲われた。組織同士の対立ではなく、連中は市民に向かって発砲し始めた」と述べた。

 だが大統領は、治安を回復する具体的な方法には触れていない。記者会見中、怯えた市民が家から出てこないため、企業や学校のほとんどが閉鎖されていたとのことだ。

References:Whole Cities Are Under Siege by Narcos in Mexico / written by hiroching / edited by / parumo

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