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まなみのりさ[ライブレポート]表情豊かなパフォーマンスとともに溢れる想いを全身全霊で届けたデビュー15周年記念公演

Pop’n’Roll

今年、デビュー15周年を迎えたまなみのりさ。デビュー記念日となる8月8日(月)にVeats SHIBUYAで行なわれた<15th Anniversary Live『愛も夢も過去も未来も』>は、事前に“再始動後に発表した楽曲をすべて披露する”と宣言され、彼女たちの集大成ともいえるライブとなった。本記事では、その模様をお届けしたい。

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取材&文:竹内伸一
撮影:小林弘輔

オープニングは「かかとを鳴らして」。2本のスタンドマイクを使うパフォーマンスでお馴染みのこの曲は、みのりが美しい歌声を聴かせれば、まなみとりさがコンビとなって流麗なダンスで魅せ、まなみがソロのダンスで見せ場を作れば、みのりとりさが美しいハーモニーで彩るといった具合いに、歌、ダンスとともに3人のソロのパートが満載。それだけにそれぞれの魅力と実力が発揮されるが、この日も、ライブの冒頭から次々にフォーメーションを変えながら、見事なパフォーマンスを披露し、観客を引き込んでいった。また、この日初披露となった新衣装は、白を基調にそれぞれのイメージカラーをあしらったエアリーなもので、彼女たちが動くたびに袖やスカート部分が羽根のようにふわりと舞い、優雅な雰囲気を醸し出していたのも印象的だった。

続く軽快なテンポの「変わらなきゃ」では会場の手拍子に乗って、弾むように歌い踊る。サビでは足を高く蹴り上げる振りをしっかりとシンクロさせると、会場のテンションもさらに上がっていった。以降は、ドラマティックにしっとりと聴かせた「愛してた」、激しいビートに乗って切れ味鋭いダンスを披露した「Circle Edge」、ポップなサウンドに3人のキュートな魅力が映えた「knock」など、硬軟織り交ぜながら、変幻自在のパフォーマンスで魅了していく。「オレンジ」のイントロでは、りさがオカリナを独奏。今回のライブにあたって、まなみのりさは“8つのマニフェスト”と銘打ち、ライブの内容を告知しており、これはそのうちの1つ。しかしマイクを使わなかったこともあり、音量が少し足りない演奏に。すると、みのりが“これじゃ2階席の人は聴こえないから、もう1度!”とツッコむと、りさは“もう指がプルプルなんよ(苦笑)”と嫌がるそぶりも見せたが、気を取り直して再挑戦。まなみとみのりがマイクでフォローしたこともあり、繊細な音色を会場に響かせることに成功。すると、りさが満面の笑みを見せるという微笑ましい一幕もあった。

まなみのりさ<15th Anniversary Live『愛も夢も過去も未来も』>Veats SHIBUYA(2022年2022年8月8日)

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一気に10曲を披露し終えて、ようやくMCへ。“ここまで長くてやっと話せた(笑)”とまなみがつぶやいていたが、確かに対バン形式のライブであれば、これでエンディングであってもおかしくないくらいの時間である。しかしながら、全曲披露を掲げるこの日はまだ序盤。まなみが“今日はすべてを詰め込んでいます!”と気合いを入れ直すと、みのりが“次のブロックはアゲアゲメドレー! みなさん、ついてきてくれますか?”と、ライブを再開させた。

その言葉どおり、「反逆のパラレルライン」「waveびーと」など、アッパーなダンスチューンを連発。激しいビートとそれに合わせた会場の手拍子に煽られるように、3人はダイナミックで切れ味鋭いダンスを決めていく。「TOKYO」では点滅するライティングの中で、3人が激しいダンスを披露。ライトの中で浮かび上がる彼女たちの姿は文句なくカッコいいものだった。美しいコーラスと華麗なダンスが彼女たちの魅力だと思うが、こういったクールな一面もまた見事に演じきる表現力の豊かさは、さすがの一言である。

その一方で、「byebyeバイナリ」では3人の旋回するパフォーマンスに合わせて、観客も全員旋回。「ORION」では、こちらもマニフェストに掲げていた“スクワット”が盛り込まれ、おもちゃのハンマーを持ったりさのかけ声に合わせて、オーディエンスもスクワットをくり返す。スクワットは単純な動きながら、長く続けると当然身体に負担がかかるはずだが、観客はすごく楽しそう。こんなふうにファンを楽しませる手腕もまた見事であった。

まなみのりさ<15th Anniversary Live『愛も夢も過去も未来も』>Veats SHIBUYA(2022年2022年8月8日)

激しく魅せ、楽しいひと時を過ごしたあとは、しっとりと聴かせる時間に。「君の心」「宿題」などバラード曲を美しいコーラスで歌い紡ぎ、伸びやかな3人の歌声が、会場を包んでいった。中でも、力強さと凛々しさを感じさせるダンスを交えながら、3人が情感たっぷりに歌い上げた「花びら」は圧巻。りさのロングトーンや、みのりのシャウトも飛び出し、聴き応え十分の1曲であった。

2度目のMCでは、“お団子ヘアがすぐに壊れた(笑)”とまなみが告白。彼女はライブの序盤で髪形が崩れてしまい、仕方ないのでお団子を解いてポニーテール状態でパフォーマンスを続行したのだそう。この日の熱演ぶりを垣間見るエピソードではないだろうか。さらに、“2023年1月14日(土)にJMSアステールプラザ広島 大ホールでワンマンライブ<まなみのりさ最後の広島大感謝祭~気付けば三十路を越えまして…~>の開催が決定した”というマニフェストにあった重大発表も。3人は、アクターズスクール広島時代に発表会などを行なった想い出の会場でのワンマンということで、感慨もひとしおの様子。まなみが“東京からもぜひ来てほしい”と語ると、りさが“なので、入場無料にします。それにはみんなの力が必要になるので、クラウドファンディングを行ないます”と発表した。

まなみのりさ<15th Anniversary Live『愛も夢も過去も未来も』>Veats SHIBUYA(2022年2022年8月8日)

キャッチーな「Re:start」から幕を開けた後半戦は、これまた変幻自在に会場を魅了していく。「Hello」ではコミカルな動きも交えて楽しませ、ファンに手を振ってライブを盛り上げていき、まなみの独唱に導かれた「風蝉の灯」では、アカペラパートでマイクを外して美しいコーラスを披露。アップテンポの「Diamond dust」では、3人が動きをしっかりとシンクロさせて迫力のあるパフォーマンスを作り上げる。見応えのあるシーンが続出し、目が離せない。ジャジーなサウンドで大人びた雰囲気の「Escape」をクールかつダイナミックに歌い踊り、最後のブロックを締めくくった。

“足が鉛のようだ(笑)”(まなみ)
“こんなに長い時間ライブができるくらい曲があるんだね(りさ)
“復活した時は、同じ曲を2回やらないとワンマンができなかったのに”(みのり)
と、この日の感想を語り合うと、“こうやってワンマンができたのはみなさんのおかげです。ありがとうございます”とみのりが感謝を述べ、そして“私たちの想いをまとめた新曲です”とラストの「栞」へとつなげていった。

その新曲は、まなみのりさが初めて作詞を担当。彼女たちの今の心境と支えてくれた人々への感謝の気持ちが込められたバラードで、3人の美しい声が実によく映える。ステージ後方のモニターには、歌詞も映し出されていたが、そこには熱い想いに溢れた言葉が並ぶ。それを読み、その言葉を彼女たちの歌声で聴いた観客の中には涙する姿も見られた。かく言う自分も感動を通り越し、感情を激しく揺さぶられたような心境になった。

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