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【小説】「剣を抜いてはなりません!」卑弥呼が声を荒げた理由は…

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※本記事は、半田貞二氏の書籍『魏志倭人外伝 考古学少女明日美と姫の闘い』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

第五章【覚醒】

「ところで柩はどうしましょうか」

佳津彦はなぜか柩が気になるのか、こう聞いた。

「私にはもう必要はありません。しかし私の亡骸がむき出しになっているというのも美しくありませんし、気持ちが悪いものです。急ぐ必要はありませんので、埋め戻しておいてちょうだい、それも発掘した者の責任でもあるのです。それと、大事な要件を忘れるところでした。柩の中に剣と盾が隠してあるはずなので、それを取ってきてちょうだい」

卑弥呼に絶対服従の佳津彦は、転びそうになりながらも小走りで主体部に向かった。

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「姫様、私はこれからどうすればいいの。敵は誰なの、そんでもって強いの?」

菓子を食べながら明日美が聞いてきた。

「『孫子』の一節にあるでしょう、敵を知り己を知れば百戦危うからずと――。まずは、勝つために敵を知ることからですね。その講習をしなくてはいけませんね。それと同時に剣術の訓練も必要でしょう」

卑弥呼の口ぶりから敵の凄さが伝わってくる。

そうしているうちに佳津彦が剣を抱えて戻ってきた。

「やっと見つけました。剣は鏡の裏側に隠してあったんですが、いくらさがしても、どういうわけか盾が見つからないんです」

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