top_line

気持ちいい!サクサク進む爽快パズルゲーム
「ガーデンテイルズ」はここからプレイ!

”赤髪のシャンクス”とは何者なのか?ルフィの命の恩人の、貴重な登場回を完全プレイバック

MOVIE WALKER PRESS

2022年7月に連載開始25周年を迎えた大人気漫画「ONE PIECE」の長編劇場版15作目『ONE PIECE FILM RED』が公開8日目の初回上映回で、興行収入50億円、観客動員数360万人を突破する大ヒットを記録中。

原作者である尾田栄一郎が総合プロデューサーを務める“FILMシリーズ”の4作目となり、“別次元”と評される歌声を持ち、世界でもっとも愛されている歌姫ウタ(声:名塚佳織/歌唱:Ado)の活躍に注目が集まっている本作だが、同時に大きな話題を呼んでいるのが、彼女が“シャンクスの娘”であるということ。3本の掻き傷が入ったタイトルの“RED”にも象徴されているように、今作で重要な役割を担っている海賊、赤髪のシャンクスとは何者なのか?映画をより楽しむためにも、シャンクスがどんな人物であるかを、原作コミック102巻までで登場したエピソードと共に振り返っていきたい。

主人公であるモンキー・D・ルフィの命の恩人にして、憧れの存在であるシャンクスは、赤髪海賊団の船長“大頭”。クルーからは「お頭」と呼ばれており、4人の大海賊“四皇”の一人に数えられている。赤髪の名が示すとおりの赤い髪に、黒いマント、右腰に差した剣、左目についた掻き傷などが特徴。性格は穏やかだが、ひとたびスイッチが入ると大海賊らしいものすごい気迫を放つ。

■ルフィが“海賊王”を目指すきっかけに

初登場は第1巻の第1話。まだ幼いルフィが暮らすフーシャ村にシャンクス率いる赤髪海賊団はしばし停泊していた。村の酒場でルフィをからかうのを楽しむシャンクスだったが、ある日、ルフィが山賊一味に捕まり、海に放り出されてしまう。カナヅチであるうえに、恐ろしい近海の主が迫る絶体絶命のピンチに、どこからともなく現れたシャンクスが間一髪のところでルフィを救出。「失せろ」とひと睨みを効かせただけで近海の主を追い払うが、なんと左腕を失ってしまう。

出航の日、麦わら帽子をルフィに預けたシャンクスは、いつか立派な海賊になって帽子を返しに来るよう彼に告げる。10年後、その目的を果たすべくルフィは大海原へと飛びだすのだった。

■道化のバギーとの浅からぬ因縁?に、ルフィの活躍を喜ぶ姿も

次に登場したのは、第3巻18~19話。海賊として故郷を発ったルフィは、海賊の“道化のバギー”と対峙する。戦いのさなか、バギーはルフィの麦わら帽子を見て、気分を悪くする。実は、バギーとシャンクスはかつて同じ海賊船で見習いをしていた。シャンクスのせいで悪魔の実を食べて泳げない体になり、同時に宝の地図も紛失してしまったバギーは、長い間シャンクスを憎んでいるのだ。

第11巻96話では、魚人海賊のアーロン一味を撃破したルフィの懸賞金は3000万ベリーに。その手配書は世界各地の海に広まり、“偉大なる航路(グランドライン)”のとある島にいたシャンクスの元へも届く。宴会終わりでダウンしていたシャンクスだったが、うれしい報せに笑みを浮かべ、仲間たちと再び飲み始めるのだった。

■見習い時代は、“海賊王”ゴールド・ロジャーの船に

このあとの登場はかなり期間が開き、第25巻234話。のちに海軍本部で起こる頂上戦争に向けた伏線が描かれ始めた回。シャンクスは新入りのロックスターに手紙を預け、当時、“ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”にもっとも近いと称された大海賊、“白ひげ”ことエドワード・ニューゲートの元へ送り込む。だが、白ひげが読まずに手紙を破り捨てたことで、ロックスターは屈辱を受けたとシャンクスに泣きを入れるが、「部下の面子より命の方が大事だ」と彼を呼び戻し、自ら白ひげの元へ船を出す様子が描かれた。

第45巻434話で、シャンクスと白ひげがついに対峙することに。「敵船につき…少々威嚇した」と強烈な覇気をむき出しにして白ひげの船に単身乗り込んできたシャンクスは、生まれ故郷である西の海(ウエストブルー)の酒を手土産に、昔話を始める。シャンクスがゴールド・ロジャー(ゴール・D・ロジャー)の船の見習いだったことが明かされたほか、白ひげに左腕を失くしたワケを問われ、「“新しい時代”に懸けてきた」と答える描写が印象的だった。

そして今回の接触の目的が、白ひげ海賊団の2番隊隊長でルフィの義兄でもあるエースが、仲間殺しの犯人である“黒ひげ”ティーチを追うのを止めさせることだった。実は黒ひげはシャンクスの左目に傷をつけた張本人。その危険性を知っているからこそ、2人をぶつけるのは避けるべきと直談判に来たのだ。だが、交渉は決裂。互いに主張を曲げない2人が刃を交えると、その衝撃ははるか上空に浮かぶ分厚い雲を真っ二つに(!)。天をも割る両者の末恐ろしさが描かれた。

■明かされる事実と深まる謎…ルフィへの深い想いも語られる

第52巻506話では、ゴールド・ロジャーの船の副船長だった“冥王”シルバーズ・レイリーが語る回想で登場。いまから10年ほど前にシャンクスと再会したというレイリーは、彼にトレードマークであった麦わら帽子と左腕を失った理由を尋ねた。すると、「東の海(イーストブルー)でロジャー船長と“同じこと”を言うガキに会った」とうれしそうに話したという。紛れもなくそれはルフィのこと。しかし、“同じこと”がなんなのかはまだ明かされていない。

第57巻552話では、エースの回想内で登場。ルフィより3年早く海に出たエースは、シャンクスに挨拶に訪れる。ルフィに兄がいることを知らなかったシャンクスが驚きとうれしさを露わにし、エースと宴を始める様子が描かれた。

■止まらない戦争を終わらせるため、ついに本編に登場!

海軍本部を舞台に、捕まったエースを奪還すべく繰り広げられた“マリンフォード頂上戦争”も終盤となった第59巻579~580話では、エースと白ひげが絶命してなお、止まることのない戦争を終わらせるために現れる。海軍本部大将で”マグマグの実”の能力を持つ“赤犬”サカズキの攻撃を、愛刀“グリフォン”で受け止めたシャンクスは、並みいる海賊や海軍将校を前に、「おれの顔を立てて貰おう」のひと言で事態を収束させた。

同じ場にいたルフィと待望の対面と思われたが、「いま会ったら約束が違う」と自分に言い聞かせ、一目見ることもしなかったシャンクス。白ひげとエースの弔いを申しでた彼に、時の海軍元帥センゴクは「お前ならいい、責任は自分がとる」と言わせるなど、ほかの海賊とはまるで違う扱いを受ける様子に、やはりただ者ではないことが示されていた。

なお、『ONE PIECE FILM RED』にも登場するライムジュース、ボンク・パンチ、モンスター、ビルディング・スネイク、ホンゴウ、“ハウリング”・ガブら赤髪海賊団の幹部の面々がコミックで初めて描かれたが、この時点では名前も明かされなかった。

第60巻590話では、新世界のとある島に白ひげとエースの墓を建て、元白ひげ海賊団1番隊隊長のマルコと話すシャンクス。エースの最期を聞き、それがロジャー船長とそっくりと知った彼は、「時には逃げたり、泣いてもいいから、乗り越えろ」と、モノローグでルフィにエールを送った。

■海賊でありながら、敵対する政府にも一目置かれる存在

第90巻903話では、四皇ビッグマム海賊団を相手に、幹部を2人倒し、縄張りから逃げおおせたことで、ルフィが“5番目の皇帝”と報じられた新聞を目にする姿が。また、同巻907話では、神に等しい存在とされる“天竜人”が暮らす聖地マリージョアに突如出現。海賊でありながら、世界政府で最高権力を持つ“五老星”に「君だから時間を取った」と言わせ、謁見する。いつもと違い、フードで頭部を覆ったシャンクスが「ある海賊について話が…」と意味深に切りだす姿が描かれた。

そして第95巻957話では、シャンクスの懸賞金が初めて明らかに。40億4890万ベリーという数値は、この時点で明らかになっていた現役の海賊の懸賞金として3番目に高いものだった(1番目と2番目は同じ四皇のカイドウとビッグマム)。

さらに、第96巻にかけて描かれる、ワノ国の将軍跡目であった光月おでんの回想パートでも登場。海賊見習い時代のシャンクスの様子が垣間見れたほか、高熱を出したバギーの看病のためにロジャーの最後の航海に同行できなかったエピソードなどが明かされた。

第1話から登場するほどの最重要キャラでありながら、限られたエピソードでしか姿を見せておらず、未だに謎に包まれている部分も多いシャンクス。そんな彼に娘がいたということも、『FILM RED』に向けて初めて明かされた情報だ。これまで描かれたことも語られたこともなかったシャンクスの家族にまつわる物語…。はたして2人にどんな過去のエピソードがあるのか。劇場版に初めて本格参戦するシャンクスたち赤髪海賊団の活躍と共に、劇場で目撃してほしい!

文/田中 諒
 
   

ランキング(映画)

ジャンル