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BBHF、キタニタツヤの初共演が実現したライブハウスイベント『DOSUKOI night -NSB!!-』をレポート

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後攻はキタニタツヤ。ドラムンベース的なビートが不穏さを放つSEが流れる中、ステージに登場した彼がこの日の1曲目に選んだのは「聖者の行進」だ。強烈なギターリフを擁した重厚感のある音塊をフロアにぶっ放すと、「PINK」「Ghost!?」と、怪しくて艶やかなサウンドでオーディエンスを激しく踊らせていく。ハンドマイクでパフォーマンスする姿も、ギラついた視線もとにかくクールで、その一挙手一投足を一瞬たりとも見逃せないオーラが全身から漲っている。そんな雰囲気を放ちながらも、MCでは屈託のない表情でオーディエンスに話しかけていくギャップもあり、瞬く間にフロアの空気を掌握していった。

キタニタツヤ


キタニタツヤ


タメの効いたビートが心地よいメロウな「白無垢」や、アンニュイながらもファンキーな「人間みたいね」など、やり切れなさや厭世感をたたえた楽曲達を、圧倒的なまでのグルーヴでもって繰り出していくキタニ。爆発力が高く、実に快楽的な曲達を畳み掛けていたが、空気を変えたのは「プラネテス」。16ビートに乗せられたセンチメンタルなメロディが、胸の奥底まで潜り込み、突き刺さってくる。曲中のシンガロングパートで、オーディエンスは手を挙げて左右に降っていたが、彼/彼女達の声もここに加わり、120%の力を持って響き渡る日がとても待ち遠しくなった。最後に届けられたのは「ハイドアンドシーク」。暴走する正義や相互監視社会の息苦しさを嘆くように、それでいて、そんな現実世界を打ち壊すように力強く叩きつけ、イベントを締め括った。

キタニタツヤ


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キタニタツヤ


それぞれの持ち味を存分に堪能できるイベントだったが、この日のMCで、キタニが共演相手のBBHFについて話す場面があった。キタニいわく、BBHFは「たくさんの変化を経てきていて、毎回出すアルバムが素晴らしいし、その変化の形そのものが美しい。それは自分の理想像にめちゃくちゃ近い」とのこと。両者が奏でている音楽は、パっと聴きしただけではやや距離がある印象もあるが、様々なものを貪欲なまでに吸収/咀嚼しながら、自身の生み出す音楽を更新していこうとするメンタリティは、とても近いように思う。「変わっていくことを恐れたくないし、それを含めて愛してもらえる存在でありたい」とキタニは話していたが、それはおそらくBBHFも同じような考えを持っているだろう。そんな遠いようで近い2組の共演に心を踊らされた夜だった。また、『DOSUKOI night』というイベントについて、「久々にやったということは、きっとこれからバンバンやっていくんだと思います」と、キタニ。こちらのイベントも、次にどんな企画が用意されるのか、楽しみにしていたい。


文=山口哲生 撮影=白石達也

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