夕方、動物病院に連れて行き、抗生剤などの補液、ステロイド、さらに吐いたことを伝えたので、吐き止めの液も投与してくれた。体重を計ったら、200グラムも減っていた。人間なら2キロである。
夜、共通の知人のHさんから電話があった。絵描きのゆっちゃんは、ジュテをモチーフにすることもある。ある時、大きな木の根元にジュテが佇む姿を描いて個展で展示したことがあった。それを猫好きのHさんが気に入って買ってくれたのだが、Hさんにとっても、自宅で毎日見ているジュテのことは気が気ではないのだと思う。心配してあれこれ、調べてくれた。
「お刺身を食べさせるのがいいみたい。お刺身は焼いたものより食べやすいのかしらね」
早速、近所の遅くまでやっているスーパーに、買い出しに出かけた。ジュテはシャケも脂がのっているのは苦手なので、メバチの赤身だ。
(峯田淳/コラムニスト)