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「僕も早く大人になりたい」思春期の少年が伊予で見た景色

幻冬舎ゴールドライフオンライン

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本記事は、北沢いづみ氏の書籍『ギフト』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

神様からのおくりもの

反対側の窓を見ると車のすぐ横に、道路の真ん中を一両だけの電車が走っていて僕は驚いた。電車と車で共通の信号機を利用して、路線変更の譲り合いでうまく往き来している。でも車との距離がかなり近くて、カーブで曲がる時もスレスレだ。

「うわっ、危ない!」

一瞬、自分達の車がカーブを曲がる電車と接触しそうに見えた。

「ハハッ、大丈夫やけん。車も電車もお互い気を付けとるよ、一応」

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「でも、ちゃんとした遮断機とか無いし、信号も車と共通のだよね? 事故とか無いの?」

「まぁ、電車は普通、駅の中にあるけんなぁ。確かに昔は【伊予の早(はや)曲(ま)がり】言うて、車もスピード出して事故も多かった。でも皆んなが気を付けるようになって事故も減ったよ」

「そうなんだ……」

そう言いながら、僕は横スレスレを走る電車にまたヒヤッとする。

「信号機や遮断機が無いから、お互い余計に気を付けようとする。大変な事故になるけんな。まぁ、言うたらルールが無いのがルールってやつよ」

「ルールが無いのがルール!?」

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