「すごいねROCK IN JAPAN!」ikuraが思わず口にすると、Ayaseも「ROCK IN JAPANすごいよ。来たよ、ついに」と、短いフレーズの中に、ROCK IN JAPANのステージに立てた喜びを凝縮して声に出した。
YOASOBIのステージは、通常のステージよりさらに一段高くなっており、その段差の壁にプロジェクションマッピング映像を流すことで幻想的なビジュアルが展開する。『もう少しだけ』では、オフィス街にある公園のベンチのイメージ映像が映し出され、ikuraがそのベンチに座っているような暖かな雰囲気を演出。次の『ミスター』では、一転してデジタル基盤の幾何学的なビジュアルが展開するなど、曲ごとに異なる世界観で楽しませてくれた。
「みなさん、まだまだ盛り上がっていけそうですか?」ikuraは、そう問いかけつつ会場を見渡し、多くのオーディエンスが集結している光景に「改めてスゴイ!」と感激の声を漏らす。またAyaseは、ステージが明るいことで虫が集まってくるのを危惧していたが、さっそくライブ2曲目で思いっきり口の中に虫が入ってきたというアクシデントで会場を笑わせた。
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『アンコール』の曲中では、ステージ上のAyaseがライトを灯したスマートフォンを左右に振り、それに応えてオーディエンスも同じように手を振り返すことで会場中が幻想的な光に包み込まれた。
その後も『ツバメ』『好きだ』と心が洗われるような曲が続いたが「みなさん、今持っているエネルギーを全部次の曲で出し切ってください!」とikuraがシャウト。それと同時に、あまり馴染みがないソリッドなイントロが流れる。こうしてスタートしたのは、オリジナルのイントロとは異なる『怪物』。曲の世界観に合わせ、ステージ前方にはいくつもの炎が上がり、会場は名実ともに熱気に包まれた。
そんなYOASOBIのステージもいよいよ残り2曲。原作が小説ではなく手紙だったという『ラブレター』、そして人気曲『群青』でステージを締めくくった。「本当にみなさん、ありがとうございました」ikuraはステージ最後に何度もそう感謝を告げ、ROCK IN JAPANでの念願の夜遊びは幕を閉じた。
(取材・テキスト:バッキー大坂)
8月6日 ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2022 / YOASOBI セットリスト
M01:夜に駆ける
M02:三原色
M03:ハルジオン
M04:大正浪漫
M05:もう少しだけ
M06:ミスター
M07:もしも命が描けたら
M08:アンコール
M09:ツバメ
M10:好きだ
M11:怪物
M12:ラブレター
M13:群青