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『ラブライブ!』は“現実”とのリンクも醍醐味に 受け継がれていくエモーショナルな物語

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 TVアニメ『ラブライブ!スーパースター!!』2期の放送がスタートした。新設校である結ヶ丘女子高等学校に通う5人の生徒で結成したスクールアイドルユニット「Liella!(リエラ)」の活躍が描かれた第1期。新設校ということもあり、1期では5人ともが1年生だったが、2期では2年生に進級。ここに新たに入学してきた新1年生4人が加わり、9人体制の新生Liella!として活動していくことになるようだ。

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 本稿の執筆時点で放送済みの第3話までの展開では、Liella!に加わった新メンバーは、高校進学を機に上京してきた女の子・桜小路きな子のみ。一癖も二癖もある、ほかの3人の新1年生が、どのようにしてLiella!に加わり、そして9人となったLiella!にはどんなドラマが待ち受けているのか? というのが今後の見どころとなるだろう。

 『ラブライブ!』シリーズの作中で結成されるスクールアイドルユニット、そして彼女たちを演じる声優陣による同名ユニットの現実における活動をあわせて追っていくと、作品内でスクールアイドルたちがおかれる状況と、現実におけるユニットの状況が符合を見せる瞬間が何度もあった。シリーズ第4のプロジェクトである『ラブライブ!スーパースター!!』にも、今後そうした瞬間が訪れるであろうことが予想できる。まずは、過去作のそうした状況について振り返ってみよう。

 『ラブライブ!』のμ’s(ミューズ)は、まだスクールアイドルという概念がそこまで広まってはいない作品世界で、まったく観客の入らなかったファーストライブ(1期第3話「ファーストライブ」)からスタートし、やがては学園の内外で大きな支持を得た。これは現実のμ’sがほとんど無名の状態から「第66回NHK紅白歌合戦」に出場するほどの支持を獲得し、数多の人々に“スクールアイドル”の概念を根付かせた状況と重なるものだ。

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 『ラブライブ!サンシャイン!!』のAqours(アクア)は、μ’sというスクールアイドルが半ば伝説と化した作品世界において、μ’sへの憧れから結成されたものの、出場した大会の結果は、得票数“0”の最下位(1期第8話「くやしくないの?」)。そこから「0から1へ」を合言葉にμ’sとは違う存在としての自己と向き合い、Aqoursだけのスクールアイドル像を確立していった。これはμ’sが惜しまれつつも活動を終え、どうしても比較される運命にあったところから、やがてはオンリーワンの存在として支持されていった、現実でのAqoursが辿った軌跡を思わせる。

 また、上記2作品の劇場版『ラブライブ!The School Idol Movie』と『ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow』においてμ’sとAqoursがそれぞれに下したとある選択に現れた決定的な差異は、現実でのμ’sとAqoursというユニットの、現在に至るまでのあり方の違いを想起せずにはいられない。

 そして前2作とは異なり、ゲームアプリ『ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル』から生まれた経緯を持つ『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』は、ひとりひとりがソロで活動するスクールアイドルという特色がアニメにも引き継がれた。物語もスクールアイドルの大会「ラブライブ!」に出場せず、ひとりひとりがその個性を輝かせる方法を見つけていくというそれまでのシリーズとは趣向の異なるものを展開。

 加えて、ゲーム『ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』にはプレイヤーの分身として“あなた”が登場するが、アニメにはその役割を受け継いだ“アイドルではない女の子”の高咲侑が登場。同好会のアイドルたちと一緒に自分のやりたいことを見つけていく物語の末、アニメ2期第8話「虹が始まる場所」では、2021年に開催されたライブイベント「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 3rd Live!School Idol Festival ~夢の始まり~」で行われた、とある演出をなぞるような展開が描かれた。

 このように、作中の展開と現実が時折リンクするように紡がれてきた『ラブライブ!』シリーズの中で、『ラブライブ!スーパースター!!』ならではの独自性はどこにあるだろう? アニメ2期で4人の新1年生が加入すると明らかとなったことで見えてきたのは、「経験に差のある先輩と後輩が共に活動することで生まれるドラマ」という部分だ。

 『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』でも、アニメ2期で新たなメンバーが同好会に加入する展開があった。しかし、その新加入メンバーである鐘嵐珠、三船栞子、ミア・テイラーの3人は、すでにアイドルとしてのなんらかの才能を持っていたり、そもそも同好会が全員で一丸となって勝利を目指すような活動とは距離を置くスタンスだったこともあり、「既存メンバーとの経験の差」といったものが描かれる余地はなかった。

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