球宴を終えたプロ野球は、セがヤクルト独走で1強5弱の混戦、パは日本ハムが全借金を抱える団子状態となっている。ここは前半戦の反省を踏まえつつ後半戦を戦ってもらうため、本誌恒例の「ワーストナイン」を中間表彰しよう(数字は前半戦終了時点)。
パ・リーグのワーストナイン、先発投手は楽天の田中将大(33)だ。今季はここまで5勝7敗と敗戦数が両リーグトップタイ。帰国後の2年通算でも9勝16敗と負け越しており、24勝0敗だった9年前とは比較にならない。防御率もメジャー挑戦前は3年連続1点台だったが、帰国後は3点前後に落ち込んでいる。
プロ野球評論家の角盈男氏はこう評する。
「数字的には合格ラインなんですが、年俸にはとても見合いません。帰国後のピッチングは『ゲームメイク投球』に見えます。投球数が制限されるメジャーの影響か、遊び球や釣り球が少ない感じです。野村さんが名付けた〝神の子〟は普通の子になりました」
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セ・リーグでは巨人のエース・菅野智之(32)が不甲斐ない投球を続けている。まだ6勝5敗と勝ち越してはいるものの、防御率は6勝7敗と負け越した昨年より落として3.56。6月24日のヤクルト戦では3回までに7失点、7月18日もコロナで主力が大量離脱したヤクルト相手に6回自責点7と不安定な投球が続いている。
プロ野球評論家の伊原春樹氏も顔を曇らせる。
「年俸を考えるとまさにワーストですね。力量的にも少しずつ落ちています。試合を作れるのでシーズン10勝はするでしょうが‥‥」
両リーグとも高額年俸の大黒柱が信頼を失っている状態だ。
角氏は、ここまで9勝4敗だが与四球38がリーグトップの巨人・戸郷翔征(22)にも辛い評価を下す。
「桑田コーチが目標に掲げた『四球を減らす』に反しています。成績はよくとも内容がダメ。勝ってはいるけどワースト候補です」