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事業譲渡された『地球の歩き方』…苦境の中でつかんだ”生き残り術”:ガイアの夜明け

テレ東プラス

8月5日(金)に放送された「ガイアの夜明け」(毎週金曜夜10時)のテーマは「崖っぷちサバイバル!~大変貌で逆転~」。
降りかかる災いの中、新たな”強み”を生み出し、反転攻勢をかける人々を追う。

「地球の歩き方」×「ムー」 「異世界・パラレルワールドの歩き方」が大ヒット


今年の夏、日本人の海外旅行の予約者数がハワイに次いで第2位となったタイ・バンコク。特に女性に大人気の観光地だ。


「地球の歩き方」(1979年創刊)では、毎年現地を取材し改訂版を出版。その度に表紙も変更している。

7月中旬、「地球の歩き方」は、新型コロナでストップしていた改訂のための取材を2年ぶりに再開させた。編集部の今井歩さんが30年近くタイで取材を続ける編集者の水野純さんと向かったのは、バンコクの玄関口・フアラムポーン駅。100年以上の歴史を誇るこの駅はタイ国鉄の起点であり、各地を旅する日本人にも愛されてきた。しかし、この歴史ある駅は、まもなく廃止されることが決まっている。


変わり果てた場所も。かつては屋台がひしめき合っていたラチャダー鉄道市場は、世界中の観光客が集まる人気のナイトマーケットで、上空から見た色とりどりのテントは、2019年度版「地球の歩き方」の表紙を飾ったこともある。しかし、コロナの蔓延で観光客が激減、2021年7月に閉鎖を余儀なくされた。今井さんたちは、他にも閉店したところをチェックする。

一方、地元向けの市場はまだまだ元気。「ルワムサップ市場」は食の宝庫で、新鮮な南国のフルーツにタイ風のオムレツ、焼きバナナ…50軒近い屋台が軒を連ね、バンコク市民の胃袋を満たしている。


中心街にありながら観光客にはあまり知られていない穴場で、「地球の歩き方」では、以前からここを紹介していたが、今回改めて取材に力を入れることに。
「円安で何をするにも結構高くつくので、食事は安くておいしいところを紹介したい」と今井さん。1人前約180円のガパオライスを食べ、「安く済ませたかったら、ここで食べても十分楽しめる」と話す。安くておいしいものを探し出すのが、今回の取材の大きなテーマだ。


さらにその夜、今井さんは、閉鎖したラチャダー鉄道市場が移転した新市場「ジョッドフェア」を訪れた。規模は縮小したものの、去年11月に再開。普通に歩けないほどの人だかりで、バンコクの夜は、少しずつ賑わいを取り戻そうとしていた。


こちらは豚の背骨をゆでたもの。この大きさで6人前、約2600円の安さ。パクチーたっぷりのトムヤムスープをかけて仕上げる。今井さんは味を確かめ、「お肉がやわらかくてスープにぴったり! ものすごくアロイ(おいしい)。すごいインパクトありますね。(バンコク編に)入れましょう」と話す。

それにしても、デジタル全盛の今、なぜガイドブックなのか?
「あるエリアに初めて行く人がインターネット検索だけで情報を集めると、100~1000のサイトにアクセスしなければならず、数十時間かかる。1冊の本にすべてがまとまっている形態が、現時点では一番効率的」と今井さん。「地球の歩き方」では、1年ごとの改訂で追いつかない最新情報は、ホームページで知らせている。

今回、久しぶりの海外取材で、新たに取り組むことがあるという。やって来たのは、夕方の公園。毎日朝8時と夕方6時、国歌が流れると人々が直立不動になって敬意を表す、タイではおなじみの光景だ。今井さんがこうした街の雑学ネタを積極的に拾うのには、ある理由があった。


コロナの感染拡大で取材に出られなかった期間、社を挙げて取り組んだのが、世界各地の名所や料理など、これまで取材してきたものをテーマ別に再編集した「図鑑」シリーズ。
通常のガイドブックでは詳しく紹介できなかった雑学などをクローズアップすると、意外にも読者の好評を得てヒットした。

「地球の歩き方」編集部(東京・品川区)は、今井さんを始め、スタッフは12人。少数精鋭で、世界約160の国と地域をカバーしている。


コロナ禍に見舞われたこの2年間はどん底で、編集長の宮田崇さんは「売り上げが9割減。海外に行く人がいないとまったく売れなくなる。創業以来の危機、ブランドを維持・存続できるかの危機だった」と話す。

その危機は現実のものとなり、2020年11月、「地球の歩き方」は「ダイヤモンド・ビッグ社」から他社への譲渡を言い渡された。
2021年1月、「地球の歩き方」を引き継いだのが「学研」グループで、宮田さんは共に移って来た編集部員とともに、再起を図ることに。

そこでまず取り組んだのが、東京五輪に合わせて発売した「東京」版だ。初めて国内を取り上げたが、東京都中の書店からこの本が消え、即重版がかかったという。京都や沖縄など、国内の他の観光地も取り上げ、多摩地域だけに絞ったものも。


さらに今年3月、「地球の歩き方」はミステリー雑誌「ムー」と組み、”世界中の不思議”を旅行ガイドとミステリー雑誌、両者の視点で特集した「異世界・パラレルワールドの歩き方」を出版し、大ヒット。これを受け、新たに国内編の企画が進められていた。
果たして国内では、どんな不思議が待ち受けているのか――。



「ここでしか手に入らない」新型店に再起をかけるラオックス

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コロナ禍で大打撃を受けた企業がここにもある。東京・秋葉原に本店を構える「ラオックス」。本店は今年6月から無期限の休業に。
13年前、「ラオックス」は中国最大の家電量販店「蘇寧電器」の傘下に入り、「免税店事業」を一気に拡大し、急増する中国人観光客の”爆買い”需要を取り込むことに成功。業績は右肩上がりで、2019年の年間売り上げは1300億円に迫る勢いだった。


しかし、新型コロナの感染拡大で、24あった店はわずか2つになり、600人いた社員は200人に。瀬戸際に立たされた「ラオックス」は、一発逆転を狙い、意外な分野に挑戦していた。

東京・吉祥寺。「ラオックス」グループが新しく始めたアジア食品の専門店「亜州太陽市場」は、アジア14の国と地域の食材や調味料、ドリンクなど、1400種類以上の商品を扱っている。
珍しい一人前のインスタント火鍋やインドのレトルトカレーが人気で、日本ではなかなか手に入らないメーカーのものも。一番人気は冷凍食品で、中でも売れているのは、本場台湾の小籠包だという。


「ラオックス」の強みが、様々な国籍の社員を抱えていること。ネパール出身、テック グルンさんのおすすめは、薄い生地のパン・ロティで、「ヒンドゥ教の祭りの時に欠かせない食べ物で、子どもから大人まで食べます。今も大好き」と話す。

中国・東北部(朝鮮族)出身、金学柱さんのおすすめは、水あめ。「水あめは日本でいうとみりんと同じような使い方。子どもの頃はコップで量り買いしていたが、大人になってからボトル商品ができたんだと感動しました」。

社長の飯田健作さんは、「トイザらス」や「ウォルト・ディズニージャパン」で小売事業を手掛け、今回「ラオックス」の再建を託された。
2021年、社長に就任すると、ターゲットを中国人から日本人にして事業を大きく転換。
飯田さんは、「『本場のアジアを食卓へ』というのをコンセプトにしている。現地に行った時に食べた再発見、見たことのない物との出会いなど、そういったエンタメ性は非常に強く、文化を学ぶという側面もあるので、この業態は確実にお客さんの支持を得ると確信している」と話す。

7月上旬、2号店となる「亜州太陽市場 千歳船橋店」(東京・世田谷区)には、長蛇の列ができていた。「即席麺の詰め放題」(1500円)では、5000円分以上ゲットする人も。この店最大の売りは品数で、日本では取り扱っていなかった商品も独自のルートで取り寄せている。


「インドで飲んだことあるビール、なかなか他では売ってないので買えて嬉しかった」
「タイ料理やベトナム料理が好きで、昔アジアに旅行に行ったりしていたので懐かしい」
と、お客さんの反応も上々だ。

しかし2週間後、店を訪ねてみると、お客さんの姿はまばら。オープン時の勢いは見受けられない。その理由を探るため、お客さんに聞いてみると…

「フォー買ってみようと思ったんですけど、味がどれがおいしいのか、正直わからなかった。
すごく食べやすいとか辛いとか、夜食にぴったりとかそういのがあるともうちょっと手が出やすい」

「調味料も全部大きいからどうしようかなと」「毎日来る感じではないですね」。

“どこにも売っていない珍しい商品まで扱う”という品揃えだが、お客さんにとっては味のイメージがつかず、裏目に出ていたのだ。

「ラオックス」の本社(東京・港区)では、商品バイヤーの阿波博英さんが、浮き彫りになった課題に取り組むため、中国、ベトナム、台湾出身のスタッフを集めていた。商品をお客さんにアピールするため、本場のおすすめの食べ方を教えてもらおうというのだ。
阿波さんは、どんな手を打つのか――?


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